箱根町と同じく森林セラピー基地である山梨県武田の杜にて、森林セラピーと昇仙峡を巡るツアーで案内人を務めました。その様子をお伝えします。
今回は、旅行業者が主催して、山梨県が補助をするツアー。山梨県武田の杜での森林セラピーと昇仙峡での観光と水晶磨き体験を組み合わせたものです。
武田の杜サービスセンターで開始前の測定
集合場所は、武田の杜サービスセンター。時間通りに参加者は集合。まずは、血圧を測り、今の気分を自分なりに判定し、その結果を調査票に書き込みます。森林セラピーを終えた後に、再度血圧を測り、終了後の気分を判定し、実施前と比較します。1日の行動予定と注意することを説明。そして、準備が整ったら、出発です。
ストレッチと触覚を楽しみました
天気が良ければ富士山が見渡せる場所で、ストレッチ。そして、サクラやスギの幹の手触りを楽しみました。参加者は、幹の温度や手触りの違いに驚いていました。
アジサイの花が少なくなっていました
アジサイエリアへ向かいます。多くの花を咲かせていたのですが、とても数が少なくなっていました。管理している人に聞いたところ、シカに食べられてしまったとのこと。アジサイの花には毒があり、なかなかシカは食べないはずなのだが・・・・との話もありました。シカも生きるために大変なようです。
標高差60メートルを五感を使ってゆっくり登ります
さあ、ここからは、片山の山頂(標高665メートル)までの標高差約60メートルを登ります。一気に登ると息が上がり、普段歩き慣れていない方々にとっては、いろいろなところに痛みが翌日以降に出てきたりします。
そこで、途中、耳をすませて音を数えてみる時間をとりました。鳥の声や葉っぱの擦れる音などが聞こえました。
ふと下を見ると大きな葉っぱが落ちています。そうホオノキの葉です。朴葉味噌や朴葉焼きの話が出て、盛り上がりました。
そして、もうすぐ山頂というところにイヌザンショウがありました。トゲに気をつけながら葉っぱを触り、触った指の香りを嗅いでみました。サンショウほど香りは強くないけれども皆さん肯定的な反応でした。
森林安息を山頂で行いました
山頂では、天気が良ければ富士山や北アルプスを見ることができます。
曇り空の今日は残念ながら見られません。
ここでは、森林安息をしました。
各自に持っていただいていたヨガマットを広げ、そこに寝そべります。まずは、ゆっくりと呼吸をします。ゆっくりと息を吸って、少し止めて、時間をかけて息を吐くこと。これを数回繰り返します。
あとは各自のペースでの呼吸と一つお願いをして、10分間の自由時間。
一つのお願いは、「下から木を見上げて、葉と共に枝が風に揺れるのを見てみてください」。
10分経過して、「さあ時間です」と呼びかけました。でも目を閉じて起きてこない方がいました。気持ち良かったようです。
下りは匂いを楽しみました
山頂から下ります。途中にコブシの木がありました。落ちている枝を拾い、折ってみました。その匂いを皆で嗅いでみると、みなさんいい香りにびっくりされていました。
他にもクロモジやヤマコウバシなど枝や葉がいい香りするものを楽しみました。
森林の中を色の違いを楽しんだり、先ほども行ったいろいろな木の幹の違いを楽しんでみたりしました。
開始前と終了後を比較しました
武田の杜サービスセンターに戻ると開始前と同様に、血圧測定と調査票を記入。実施前と比較してみました。みなさん穏やかな顔になり、結果も良くなっていました。
参加者の声としては、以下がありました。
- 呼吸の仕方。森のにおい、自然の力は素晴らしいものと思った。
- 樹木、木々のそよぎ、小鳥たちのさえずり、自然の中にいるという実感が心を豊かにしてもらった。
そして、参加者は昇仙峡の観光(昼食含む)と水晶の研磨体験に向かいました。
この記事を書いた人
高田裕司(たかだゆうじ)
中小企業診断士、森林セラピスト、キャリアコンサルタント、森林インストラクター
親子、小学生から高齢者までの様々な方のご案内を担当。NEALインストラクターでもある。
植物の生態やネイチャーゲームを取り入れた臨機応変な対応には定評があります。
経営コンサルタントとして、農業者支援を数多く実施。50坪ほどの家庭菜園での野菜づくりとランニングが趣味。