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<小豆は日本のスーパーフード>発酵あんこと小豆パワーでデトックス

<小豆は日本のスーパーフード>発酵あんこと小豆パワーでデトックス

寒い冬の季節は、行事食で小豆を食べる機会が多いです。

日本ではお正月でお汁粉をいただいたり、おはぎとして使われたり、和菓子に使われるイメージが多いですが、実はこの身近な小豆が世界に誇る、日本のスーパーフードだということをご存知ですか?

お正月の残りの小豆などがある方は、小豆の効果を取り入れて活用してもらいたいです。

小豆は甘いあんこに使われるイメージが多いですが、料理にも活用できるので、そのご紹介もします。

 

小豆はデトックス作用が強いので、薬膳の世界でも冬の養生として腎臓をいたわる意味で昔から日本では食卓に上がる回数が多い食材で知られています。

小豆の形が腎臓の形に似ているので、シンクロしているのかなと思いますね。



現代人は外食などで塩分を取りすぎてしまう傾向があり、腎臓に負担がかかりやすいのです。


そんな腎臓をきれいにデトックスして元気にする効果的な食べ物として、 小豆は食物繊維が豊富な上、腎機能を回復させるのにとても効果があるのです。

普段の食事で摂り過ぎてしまった塩分を体外へ排出し、腸内をきれいにして老廃物を外へ出す効果もある小豆、他にも色々効能が知られています。

 


<こんなに凄い!すぐ始めたくなる小豆生活>

こんな体調不良、あなたに当てはまりませんか?

冷え、ダイエット、肌荒れ、便秘、貧血、むくみ、高血圧、高血糖、腎機能低下、それをまるっと!改善するのが小豆生活。

発酵食品や野菜を多めに取りいれるとさらに効果が体感できます。


1、便秘、肌あれ改善

なんと!食物繊維量は野菜の中でも特に多く、ごぼうの4倍!不溶性・水溶性の食物繊維が豊富(W食物繊維)なので、腸内の善玉菌が増えて腸内環境が整います。

腸内フローラのバランスを整えて快腸快便になります。腸が綺麗になると、肌荒れも改善してきます。


2、高血圧改善、抗酸化

小豆の皮の部分、赤い色素がパワーの秘密で小豆ポリフェノールが毛細血管を強めて高血圧を抑えます。

この皮の部分、老化を抑える抗酸化ポリフェノールは赤ワインの2倍。

老化しづらく、体内の炎症化を食い止めるので病気にもなりにくいのです。


3、腎機能の改善

サポニンの働きで尿の排泄を促し、腎機能の数値を改善したという報告も受けています。

このサポニンは利尿作用を持つと言われており、余分な水分の排泄を促すことができるので、むくみが気になる方は解消にも効果があると言われております。


4、骨粗しょう症予防に

 ミネラルも含まれていてカルシウム、マグネシウムが豊富!骨を作る細胞が活性化して骨粗しょう症を防いでくれます。

骨粗しょう症は、新しい骨を作る「骨形成」と古い骨を壊す「骨吸収」のバランスが崩れることによって発症します。

小豆の煮汁に含まれる小豆ポリフェノールに骨のバランスを保つ効果があることが研究により発見され、骨粗しょう症の予防・改善に効果的であることが知られるようになってきています。

 

5、ダイエット効果、貧血の予防

 メタボを防ぐビタミンB1、女性に嬉しい鉄分もたくさんたっぷり含まれています。

貧血だけでなく、体の謎の不調を惹き起こす原因の多くがこのヘム鉄と言われる鉄分不足によって起こると言われています。

 


発酵あんこは使う麹で甘さが違う?!麹はどう選ぶ?

発酵あんこを甘く作りたいのに甘くならないという相談を受けることがあります。

甘く仕上げたいなら、どんな白米麹を使うかで変わってきます。

発酵あんこや甘酒を作るとき、どんな麹を使っていますか?味噌作りや塩麹で余った麹を使っていませんか?実はそれ、甘くなりづらいのをご存知でしょうか。


甘酒はほのかな甘さでもいいのですが、発酵あんこは甘くしたいので、麹選びでポイントがあるのです。
甘酒が麹で甘くなる理由は麹の酵素が米のでんぷんを分解する糖化が行われているからです。

麹を米から蒸して作っている人はご存知だと思いますが、麹菌に含まれる酵素が食物の分解時に、大きく関わっているのです。

 


甘酒が甘くなるのは、発酵しているからじゃない

甘酒はお米を麹の持つ酵素が分解することで作られます。 お米が米麹になる過程で、麹菌が100種類以上の酵素を生み出します。
その酵素の中で甘酒を甘くするのがアミラーゼという酵素です。

アミラーゼとはでんぷん分解をしてくれる酵素ハサミの役割をしてくれ、でんぷんの繋がりをバラバラにして吸収しやすくしてくれます。

そうそう、よく麹屋さんにいくと、味噌用、甘酒用とかあるのを見たことないですか?
発酵や麹の世界をよく知らないと、あれって何が違うのだろう、と疑問に思っている人も多いはず。

甘酒用で作られた麹を使うと糖度が高く、スッキリした甘さにできるのです。

 


こうじが違うと甘さが違うわけ

小豆と米麹で作る、発酵あんこが甘くならない!という悩みがあるあなたへ。

結論!甘酒用の麹を使って、65度で8時間保温すれば甘くなります。

実は甘くなるというのは、アミラーゼがどれだけ麹に含まれているかで変わるのです。甘酒用で売られている麹は、麹作りの際に最後の保温の段階で温度を40−42度くらいに上げます。

そうすることで、でんぷん分解酵素のアミラーゼを多く産生している麹になり、でんぷんを多く分解してくれるので、甘いあんこになりやすくなります。

ちなみに、味噌用、塩麹用で作られた麹は、温度が36−38度くらいで作られてプロテアーゼ(蛋白質分解酵素)が多く含まれています。
この麹を使って甘酒や発酵あんこを作ると、でんぷん分解酵素アミラーゼが少ないので、甘くなりづらいのです。

 


発酵あんこの甘くなる作りかた


甘酒用の麹を使い、以下のポイントを踏まえると発酵あんこは甘くなります

1、小豆を煮るときは、柔らかく、圧力鍋で潰れるくらい煮る。

2、甘酒麹は小豆を55度以下に冷めてから混ぜる。

3、保温時間は8−12時間くらい。

4、出来上がったらジップロックに入れて冷蔵庫へ(冷蔵庫で長く保存すると酸味出てきます)
ジップロックに入れて80度で温泉15分火入れすると、酸味は出づらくなります。

5、アミラーゼが多い麹(甘酒用の白米麹)を使うこと
砂糖を使わなくても優しい甘さのあんこが作れます。甘酒を保温すると甘くなるのを利用して作ります。ヨーグルトメーカーや、炊飯ジャーを使い60度で保温10時間で完成します。

 


<材料>作りやすい分量
小豆 200g
甘酒用の麹 200g
水 600ml
塩 小さじ1/2


<作り方>

1、小豆のアク抜きをする。
小豆を水で洗い、鍋に入れ3倍の水を加え中火にかける。沸騰したら5分弱火で煮て、ザルにあげて煮汁を切る。

2、アク抜きした小豆に水4カップを加え、玄米モードで炊飯する。
(もしくは圧力鍋で煮る)

3、鍋で煮る場合は、アクを丁寧にすくいとり、小豆が常に煮汁に浸るよう少しずつ水を加えながら、1時間半~2時間柔らかくなるまで弱火で煮る。

4、小豆が柔らかくなったら煮汁を一旦ザルに取って煮汁を切る。ない場合はそのままOK(小豆を潰しておくとあんこっぽくなりやすい)

5、小豆が55度くらいまで冷めるのを待ってから、麹を加えて、煮汁を戻してしっとりペースト状にする。小豆を潰しておく。
麹を入れると水分吸うため、硬くなりがち。ゆるいあんこくらい煮汁を戻す。(煮汁ない場合は、水でOK)

6、ヨーグルトメーカー、炊飯ジャー(蓋を開ける)に入れ、ふきんをかけて 60度を超えないように、8ー10時間保温する。
途中で混ぜて甘さを確認する。もう少し甘くしたい場合は12時間くらいまで保温延長OKです。塩を加え、味を整える。ジップロックに入れて冷凍庫で保存2ヶ月可能。



効能を丸ごといただく!小豆のすごい食べ方色々あります

日々の小豆を取り入れるために、甘くない小豆の食べ方もいくつかご紹介します。

私がおすすめなのが小豆茶です。料理に使う前に、煮ている時の煮汁が効能もあるので捨てずに活用いただけますよ。


小豆茶
小豆を水から煮出していきます。沸騰したら15分くらい煮出していきます。内臓を温める効能のあるなつめ、くこのみ、生姜など入れると、効果がさらにUPします。
また、この小豆茶を使って小豆スープもおすすめです。色々野菜の具を入れてアレンジしてください。


小豆粥
あずきの優しい甘さと風味が心地よい、体も温まるお粥です。冬至や小正月(1月15日)に食べて邪気を払い、1年の健康を願いながら食べる習慣があります。
米と一緒に大さじ3の小豆をたっぷりの水で煮ます。10分煮て煮汁を一回すて洗った白米を入れてたっぷりの水を入れます。(米1/2合、水700ml)

小豆は小さいので火の通りがいいので、朝食にコトコト煮て、柔らかくなったら塩味で整えます。
簡単に消化の良いおかゆも朝からデトックスになります。


無糖煮あずき(作りおき)
小豆はアクがあるので軽く7分くらい煮て、煮汁は小豆茶にします。

残った小豆に新しく水を足して、小豆を柔らかくなるまで煮ます。茹で汁を分けてジップロックで保存することで冷凍保存できます。
さつまいもや、大根、かぼちゃをにて、ひき肉あん+小豆、豚汁にちょい足しなどにして気軽に取り入れられます。

無糖煮小豆を潰して、トーストにバターと蜂蜜、ナッツなどと一緒に乗せてもおすすめです。発酵あんこはもちろんトーストに相性抜群です。


炎症を防いで100歳長生き、深い知恵の隠された知恵

100歳まで生きている方1000人を調べた研究があります。それによると、食生活は体内の炎症を止める食物繊維、発酵食、海藻、というものを多く食べていたそうです。

小豆の豊富な鉄分や食物繊維、利尿茶寮や血液サラサラ効果、高血圧予防、また皮に含まれるサポニンは、コレステロールや中性脂肪の増加を防ぎ、血糖値の上昇を抑え、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の予防にも役立ちます。

小豆と日本人の関わりは縄文時代、少なくとも1万年以上前から続いており、人間の長い経験から生まれてきた習慣には、深い知恵が隠されているのです。
小豆は腎臓の形をしているので解毒をする食べ物と言われています。冬の時期にデトックスで取り入れていくのがおすすめです。

体の老化や病気は内臓や細胞の炎症から始まります。100歳以上の方の健康の秘訣は、昔から受けつがれる日本の各風土で受け継がれる発酵食と繊維の多い食事。

小豆を組み合わせて、体の中から炎症させない健康長寿を目指していきましょう。


この記事を書いた人

山田 雅恵(やまだ まさえ)

旅する発酵料理家・ファッションデザイナー

旅と発酵の世界をこよなく愛し、発酵の醸し出す世界を広めるために日本各地、海外にて発酵を求め活動している。
文化女子大学家政学部服装学科卒業後、エスモードパリ本校にて学ぶ。ニースのコンクールにてクリエーション賞受賞。パリコレなどのフィッターを経験。帰国後にインディーズブランド立ち上げ、セレクトショップ、大手アパレルブランド数社のデザイナー、京都にて京友禅の着物作りを経て、デザイン企画会社を仲間と起業。

ファッションデザイナーでありながら、天然酵母のパンの発酵と自然の世界に魅せられ、発酵の世界へ。日本の麹の天才調味料、醤(ひしお)仕込み、活用の仕方を広げるべく、日本全国、フランスでも仕込み会を開催。衣食住・心を、発酵を通して、世の中良くしたいという思いで、神奈川県の鶴巻温泉をベースにして、日本全国で活動中。

未来の子供を食で学ぶキッズサイエンス、子供のものづくりの能力を引き出すアートクラスも各地で開催。古民家再生プロジェクトにも関わる。
2018年度より【お裁縫くらす】を日本各地で開催。お裁縫がある暮らしを提案すべく、使える日常雑貨などを作り、自分で愛着のものを作り身につけることを伝えることを使命として、活動中です。
「旅する発酵倶楽部」:https://yamadamasae.com/

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