
植物性タンパク質について
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箱根(ハコネ)の名前のある植物はたくさんあります。そのことについて、まず説明し、そうなった理由について、箱根成り立ちから解き明かしていこうと思います。最後に、興味を持たれた方への情報もお伝えします。
箱根(ハコネ)が含まれる和名は26種類
植物の和名でハコネが含まれる維管束(※1)をもつ植物を「植物和名―学名インデックスYList」で検索すると、品種や別種などを含め、26種類出てきます。主なものは、ハコネシダ、ハコネラン、ハコネシノ、ハコネグミ、ハコネコメツツジ、ハコネギク、ハコネガマズミ、ハコネウツギがあります。
また、箱根の代表的な植物であるヤマボウシの学名はCornus Kousa。この「Kousa」は箱根の方言でヤマボウシのことを「クサ」と呼んだことが由来です。箱根は、ヤマボウシの木がとても多く、日本一の産地と呼ばれています。
なお、「日本の植物学の父」と呼ばれている牧野富太郎氏は、ハコネギク、ハコネシノ、ハコネグミを命名しています。
※1:維管束とは、根から吸い上げた水分や養分が通る道管(どうかん)と葉でつくられた栄養分が全身に運ばれるための師管(しかん)がたくさん集まって束になっているところ
ハコネの名が付けられる理由は何?
どうしてこのように多くの植物にハコネの名が付けられているのでしょうか。江戸時代の開港後(当初は下田と函館)、1859年7月に開港した横浜から近い箱根を外国人の多くの研究者が訪れたことがその理由の一つです。当時植物の名前は、外国人が名付けるケースが多かったのです。明治時代以降は、日本人の自然史のフィールドになったようです。特に箱根火山がある地形から、さまざまな種類の植物の観察に適していたこともその理由になります。
箱根の成り立ちを見てみましょう。
箱根火山は火山地形の博物館
箱根火山の活動は、太平洋プレートがフィリピン海プレートの下に沈み込むことによってできたマグマが地表に現れたものです。箱根火山は火山地形の博物館ともいわれ、なだらかな山体斜面と急なカルデラ壁をつくる外輪山、カルデラの中央部に形成された前期中央火口丘、後期中央火口丘など、多数の成層火山や単成火山、溶岩ドームからなる複合火山であり、それぞれの火山から噴出した溶岩流や火山灰などは、独特の火山地形をつくりだしています。
箱根火山は本州と衝突して現在の姿へ
箱根火山は、伊豆半島をつくる伊豆地塊の上に約40万年前に誕生した陸上火山です。伊豆地塊は、フィリピン海プレートの移動にともなって北上し、約100万年前に本州と衝突しました。その後、多くの爆発的噴火による箱根カルデラの形成や神山の山体崩壊により大涌谷と芦ノ湖ができるなど複雑な歴史をたどり、現在の姿になっています。
このような成り立ちでできた箱根だからこそ、さまざまな特徴のある植物が育っています。
箱根は日本のジオパークの認定を受けている
現在46の地域が日本のジオパーク(※2)認定を受けていますが、箱根ジオパークは、そのうちの一つです。箱根火山を中心とした神奈川県西部の2市3町(小田原市、箱根町、真鶴町、湯河原町、南足柄市)で構成されています。
※2 ジオパークというのは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味し、地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所をいいます。
さまざまな箱根の特徴を楽しむために、さまざまな施設が色々な情報を持っています。以下その主なものです。
箱根ジオミュージアム
http://www.hakone-geomuseum.jp
神奈川県立生命の星・地球博物館
https://nh.kanagawa-museum.jp
箱根ビジターセンター
https://hakonevc.sunnyday.jp
箱根町立郷土資料館
https://www.museum.or.jp/museum/2809
箱根町立森のふれあい館
https://www.hakone.or.jp/morifure/
箱根湿生花園
https://hakone-shisseikaen.com
また、箱根のハイキングコースもいろいろと整備されています。
箱根のハイキングコース案内図
https://hakone.or.jp/files/AddB016_2020012315035415350.pdf
参考資料:米倉浩司・梶田忠 (2007-) 「植物和名ー学名インデックスYList」
箱根ジオパークのホームページ
https://www.hakone-geopark.jp/hakonegeopark/#unit-25064
この記事を書いた人
高田裕司(たかだゆうじ)
中小企業診断士、森林セラピスト、キャリアコンサルタント、森林インストラクター
親子、小学生から高齢者までの様々な方のご案内を担当。NEALインストラクターでもある。
植物の生態やネイチャーゲームを取り入れた臨機応変な対応には定評があります。
経営コンサルタントとして、農業者支援を数多く実施。50坪ほどの家庭菜園での野菜づくりとランニングが趣味。
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