前回は色とアロマの関係についてご紹介させていただきましたが、今回はその応用編を書いてみようと思います。

ブーケの色と香り

ここに、1枚のブーケの写真があります。ちょうど去年の今頃…秋にさしかかる時期に頂戴した素敵なブーケだったのですが、大切な思い出の1枚です。
使われているお花やグリーン(葉)の色を見てみると、ボルドーやピンクベージュといったあたたか な色合いから、ライムイエローや黄緑、水色といった少し涼しげな色までニュアンスの異なるたくさんの色が重なって、ひとつの花束にまとめられています。
見る人によって、またその時々によってこのブーケに使われている色のうち惹かれる色は変わると思いますが、私の場合は元気が出るような明るい黄緑と、そこに寄り添うほんの少しのシックなボルドー、青空のような水色が特に魅力的に感じました。
さて、ここからアロマで香りをつくっていくとすると…
今まで学んだアロマテラピーや調香の知識を思い出しながら、このようなレシピが出来上がりました。

ブレンドレシピ

黄…カモミールローマン 1滴
緑…ゼラニウム 2滴 ・ パルマローザ 2滴紫…サンダルウッド 1滴
青…ユーカリラディアータ 1滴

黄～緑色を軸に、紫で落ち着きをもたせ、青を引き立て役に加えました。
このように色を意識した調香をする時、私は色の相環もそこに落とし込んでいくのですが、今回の場合は黄色と紫は「補色」つまり真逆の色同士でありながら、線でつなげば一直線になるつながりの深い関係です。
色がお互いを引き立てあうように、香りもお互いを引き立てあうようなブレンドが出来上がったときはとても嬉しくなります。

アロマ調香について

アロマのブレンドは好きな精油を組み合わせることで、香りに深みが出たり相乗効果をもたらしてくれたりすることが魅力だと私は感じていますが、実は難しく考えることなく、精油を2種類以上組み合わせるだけで立派なブレンドだと思っています。
もちろんアロマテラピーの基本の使い方を本や講座などで学び、安全に使うことを前提に、好きな色からお気に入りの香りを見つけていくのもアロマテラピーの楽しさではないかと感じています。
過ごしやすくなる秋の夜長に、心地よいと感じる香り探しはいかがでしょうか？私もお気に入りの香りの組み合わせをこれからも見つけていきたいと思っています。
そして最後に秋におすすめのアロマをご紹介します。暮らしの中でお役に立てることがあれば嬉しく思います。

秋におすすめのアロマ

①ぐっすり眠りたいときの足浴に…
足首まで浸かるくらいのお湯にカモミールローマン精油を2滴入れ、よく混ぜて足を入れ温まります。
カモミールローマンは緊張や不安を和らげ、安眠をもたらしてくれる精油だといわれています。足浴で全身の血流も促され、副交感神経が優位に立つこともスムーズな眠りへの導入が期待できます。

②生理痛や腰のだるさのマッサージに…
ベースオイル(ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなど)5mlにゼラニウム精油を1滴入れ、よく混ぜて腰の痛む部位をマッサージします。
ゼラニウムはホルモンバランスをととのえてくれる精油だといわれています。季節の変わり目や台風の多いこの季節、いつもよりホルモンバランスが崩れやすいことを考慮して、生理が始まる1週間前くらいから行うのがおすすめです。

③お風呂上がりの保湿に…
ベースオイル(ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなど)10mlにサンダルウッド精油を1滴、オレンジ精油を1滴入れ、よく混ぜてお風呂上がりの濡れた身体にのばします。
サンダルウッドはかゆみを抑える精油だといわれています。サンダルウッドは長く香りが残る精油なので、オレンジ精油とあわせてバランスをとるのがおすすめです。空気が次第に乾燥し始めるこれからの季節、保湿ケアとともに、布団の中で身体からふわっと香るサンダルウッドの香りは深く癒されます。

※精油の使用にあたっては、体調や既往歴の有無など注意点がありますので、詳しくはアロマテラピーの専門書などをご確認ください。