
森は私たちのセラピスト〜七十二候が教えてくれる移りゆく自然の時間〜
東洋医学には『天人合一(てんじんごういつ)』という言葉があります。人の体も自然の一部。七十二候が告げる小さな変化は、そのまま私たちの体の内側で起きている変化でもあります。そして日本には「七十二候(しち...
街を歩いたり駅でバスや電車を待っていたり、ふとした時に暖かい風と淡く華やかな春色に出会う事も多くなると、足取りも軽やかに嬉しくなりますね。
柔らかい花びらのひざしを浴びれば、こころもからだも伸びやかに、お日様に届きそうです。
植物達は光エネルギーを使い光合成を行うことで、空気中の二酸化炭素と水を、化学エネルギーに変え体内に貯蔵するとともに、新鮮な酸素や水も作り出しています。
光合成により生合成されたものは一次代謝産物と二次代謝産物に大きく分けられ、一次代謝産物はタンパク質や炭水化物、脂質、核酸等、植物が生命を維持するために必須の物質が含まれています。
そして二次代謝産物は一次代謝産物以外の、主にフラボノイド、タンニン、精油、ミネラル、苦味質、アルカロイド等その他分子構造の違い等により分類する事が出来ます。
これら二次代謝産物は総称して植物化学成分、フィトケミカルズといわれています。
私達人間は酸素や栄養素を体内に取り入れてエネルギーを得ていますが、その過程で活性酸素が生じます。
この活性酸素は体内の病原菌を破壊して生体を防御してくれますが、一方で増えすぎると細胞や血管を傷つけ、体の内側を「酸化」つまり錆させ、動脈硬化等の生活習慣病を引き起こします。
活性酸素の発生要因には大気汚染や食品添加物、農薬、そして生活習慣等他にも様々ありますが、それらは私達が日常の生活、自然環境にあらためて意識を向けられる機会であると、植物達が教えてくれているように思えます。
市街地や森林、里山、河川沿い、田んぼの畦道などをゆっくりと歩くと、沢山の春を見つける事が出来ます。
残雪の隙間からのぞく蕗の薹や、棘の枝先に幾重も重なったタラの芽と出会えたら、思わず笑顔咲く嬉しい瞬間ですよね。
春を告げる植物達には特有の苦みが感じられます。
これは、先述させていただいた植物化学成分、フィトケミカルズの主にポリフェノールによるもので抗酸化作用があり、私達人間が冬の間体内に溜めていた老廃物の排出を促してくれます。
春色のひざしを浴びたら、うっすらと汗をかき、ご自身が心地よく楽しいと感じる程度の歩行や運動を心掛けながら、こころとからだ伸びやかに深呼吸。
食・運動・癒しを日々の健康増進、生活習慣病の予防に繋げていきたいですね。
この記事を書いた人

工藤 知恵
森林セラピスト、AEAJアロマセラピスト、インストラクター、ハーバルセラピスト、アーユルヴェーダセラピスト
日本産のアロマ、ハーブの普及、地域活性に取り組む。
こころとからだ、箱根の豊かな森林で、ゆっくりと深呼吸。
森林に触れると、現代を生きる女性に役立つ、嬉しいが一杯です。
森林セラピーを、身近に楽しく触れていただけるよう、お伝えしていきたいと思います。
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