
「秋の養生と森林セラピー」落ち葉が語る、秋の養生法
森に一歩足を踏み入れると、空気の質が夏とはまるで違うことに気づきます。夏の蒸し暑さが過ぎ去り、秋のひんやりと透明感を帯びた空気が肌に触れ、深呼吸すると新鮮な空気が胸に広がり、とても爽やかな気分になりま...
ちょっとした知識(3回目)は、樹木の名前です。名前を知ると楽しみが増えます。他の方とも「○○を今日見つけました」などと共有できたり、自分の中でも「○○の花は咲き出したかなぁ」などを考えることができたりします。今回は、樹木の名前の由来と名前の前半につく言葉の意味をいくつか紹介します。興味を持って樹木に親しむと自然と名前も頭に残っていくのではないでしょうか。
名前は勝手に付けられるものではなく、それぞれ何らかの由来があります。それを大変大雑把に分けると以下のようになります。
それぞれの例を見てみましょう
その他にはムラサキシキブなどの人名やオオシマザクラなどの自生地他、さまざまな由来があります。
次に、名前の前半につく言葉の意味の紹介です。これも手がかりになります。主なものは以下のとおりです。
イヌザクラ、イヌザンショウ、イヌブナ、イヌビワなどがあります。これらで使われている「イヌ」は、「異な(イナ)」が訛ったものです。
つまり、「似ているけど異なる」ものを示しているのです。「犬」が関係しているのではありません。
なお、カラスザンショウは、サンショウともイヌザンショウとも異なるものですが、人が食べないその実をカラスは食べる(他の鳥も食べます)ことから名付けられたそうです。ちなみにサンショウとイヌザンショウとカラスザンショウは、葉っぱの匂いが異なります。強い匂いはサンショウで、次いでイヌザンショウ、カラスザンショウの順になります
ヒメリンゴ、ヒメアオキ、ヒメウコギなどさまざまな樹木があります。この「ヒメ」というのは「小さいこと」を意味していて、本来の大きさのものとは異なるものを示しています。
ちなみに箱根に多く生育しているヒメシャラは、小ぶりではなく大木ですよね。それなのにヒメがついている理由は、シャラノキ(別名ナツツバキ)に似ていて、花や葉がより小さいからとのことです。
ミヤマイボタ、ミヤマキリシマなどは山深い場所にあるものとなっています。ミヤマキリシマは、地名(霧島)とともに名付けられています。
どうでしょう。樹木の名前に興味を感じていただけたでしょうか。頭に残る手助けになると嬉しいです。
参考図書
「山溪名前図鑑 樹木の名前」高橋 勝雄、長野 伸江、茂木 透、松見 勝弥 山と渓谷社
「植物名の由来」中村 浩 東京書籍
この記事を書いた人
高田裕司(たかだゆうじ)
中小企業診断士、森林セラピスト、キャリアコンサルタント、森林インストラクター
親子、小学生から高齢者までの様々な方のご案内を担当。NEALインストラクターでもある。
植物の生態やネイチャーゲームを取り入れた臨機応変な対応には定評があります。
経営コンサルタントとして、農業者支援を数多く実施。50坪ほどの家庭菜園での野菜づくりとランニングが趣味。
森に一歩足を踏み入れると、空気の質が夏とはまるで違うことに気づきます。夏の蒸し暑さが過ぎ去り、秋のひんやりと透明感を帯びた空気が肌に触れ、深呼吸すると新鮮な空気が胸に広がり、とても爽やかな気分になりま...
近年、森林浴は健康や癒しの観点から広く注目されています。緑に囲まれることでストレスが軽減され、気持ちが落ち着き、心身のリズムが整うことがさまざまな研究で報告されています(Li, 2009;Park.B...
醤(ひしお)とは?大豆や麦に麹(こうじ)を加える事で発酵する、醤油や味噌の原点と言われている発酵調味料の事です。麹(こうじ)はどの材料と発酵させるかで、呼び方が変わります・「白米」を「麹」で発酵する⇒...
森子の日常の何気ない箱根ライフを、はこねのもり女子大学学長が味のあるイラストで紹介! この記事を書いた人 天野 湘子(あまの しょうこ) はこねのもり女子大学学長 箱根町仙石原出身 幼少期~小学2年ま...
森のリズムと女性の周期に寄り添う暮らしまだまだ残暑が厳しいですが、朝晩の涼しさが感じられる季節になりました。9月は、一年の中でも月がひときわ美しく輝く季節です。空気が澄み、夜空を見上げると大きく光る満...