
五月病 春が身体と心に及ぼす影響
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皆さんの暮らしまわりは今、どう変化していますか?
たとえば自宅でごはんを食べる機会がぐっと増えた、
というお声をよく耳にします。
「食」は健やかな身体を支えたり、
コミュニケーションを結ぶのに欠かせないものですね。
この際、料理の得意不得意はちょっとだけ脇に置いて、
〈食べること〉〈美味しいこと〉にフォーカスして
ワクワクする気持ちを一番に。
制限がある今こそ、感性や腕を磨くチャンスだと思います!
というわけで今回からは
“世界とつながる和ハーブレシピ”をテーマにリニューアル!
日本にいても手に入りやすい
〈和ハーブ食材〉をキーアイテムに…
早速、美味しい食のイメージトリップへ出かけてみませんか。
今回はお隣の国・台湾から「豆花(トウファ)」にインスピレーション!
台湾や中国の暮らしで伝統的に食べられてきたという「豆花」は、
とってもヘルシーで自然な甘さが魅力。
日本でもじわじわと人気が高まっているアジアンスイーツです。
豆乳プリンのようなぷるぷる食感、つぶつぶの穀物や、和のハーブ。
今回はそこに天然甘味料「アマチャ(甘茶)」と
はちみつの風味が効いたシロップをかけていただきます。
白砂糖は使わずに、自然な甘みと風味が伝わってきて驚きです!
さらに旬のフルーツを添えれば、一年を通じて
その時期のみずみずしさが楽しめます。
子どもたちと一緒に作るのもにぎやか、
ご家族で過ごすデザートタイムにおすすめですよ。
<材料> 2人分
A)豆花
・無調整豆乳 250ml
・粉寒天 1g(小さじ1/2)
・水 100ml
B)緑茶しらたま
・白玉粉 50g
・水 70ml
・粉末緑茶 10g(大さじ2)
C)甘茶シロップ
・乾燥アマチャ 2g(小さじ2)
・水 200ml
・はちみつ 大さじ1~2
D)その他トッピング ※お好みで適量ずつ
・乾燥クコの実(水で戻しておく)
・ハトムギ
・きなこ
・季節の果物(モモなど)
<作り方>
水と粉寒天を一緒に鍋に入れます。
沸騰したらやや弱火にして3~4分、そのままヘラでかき混ぜます。
そこに豆乳を少しずつ加えていき全体をなじませます。
火からおろして、鍋から器に流し入れます。
粗熱が取れてから冷蔵庫に入れます。1~2時間程度で固まります。
手鍋にたっぷりのお湯(※分量外)を沸かします。
ボウルに白玉粉に水、粉末緑茶(無ければ緑茶をミルサーで粉末に)を入れて練りましょう。
耳たぶくらいの柔らかさになったら手の平で小さく丸め、沸騰したお湯に入れます。
1~2分経って浮いてきたものからお玉ですくって、氷水(※分量外)の中に入れます。
沸騰したら市販のお茶パックに乾燥アマチャを詰めます。
分量のお湯を小鍋に沸かし、お茶パックごと浸して弱火で5分ほど煮出します。
火からおろしたら、はちみつを加え全体をかき混ぜます。
その周りにB)とD)を添えていき、最後にC)をかけてできあがり。
本場台湾ではトッピングに、
あずきや落花生、緑豆などの豆類や雑穀、芋類などが人気だそう。
食物繊維たっぷりで腸の調子を整えたり、
ビタミンやミネラルの補給にもぴったりですね!
乾燥アマチャは、ネットショップや自然食品店などで手に入ります。
デザートだけでなく豚の角煮などの料理でも
お砂糖代わりに使える天然甘味料ですが、一度の使用量が多いと苦味のもとに。
ごく少量で充分甘いのでコスパも抜群です。
召し上がってみて甘さが足りないと感じる場合は、はちみつを追加してみてください。
アジサイ科(旧ユキノシタ科) Hydrangea serrata var. thunbergii
「アマチャ」の由来はその名の通り“甘いお茶”。主に山野で育つヤマアジサイの変種です。葉に含まれるフィロズルチン等の働きで、ショ糖(白砂糖)のおよそ千倍の甘味をもつともいわれますが、生葉のそれ自体はほとんど甘くありません。伝統的に夏に葉を摘んで発酵の加工手間を入れることで独特の甘みが生まれます。糖質ではなく、体内吸収されないことから、糖尿病など食事制限のある方や肥満予防にお料理の甘味料として使えます。
::参考書籍::『和ハーブ図鑑』古谷暢基・平川美鶴(素材図書)
この記事を書いた人
平川 美鶴 (Mitsuru Hirakawa)
和ハーブライフスタイリスト
植物民俗文化研究/(一社)和ハーブ協会 副理事長
8月2日“ハーブの日”生まれ。「和ハーブ」と日本人の関わりを、歴史・文学・薬効・自然風土・産業などから調査研究。講師業、商品企画開発、実践ワークショップを通じ、自然の恵みと共にあった先人の尊い知恵を生かし、未来へどう届けるかを考えるメッセンジャー。共著『あなたの日本がもっと素敵になる 8つの和ハーブ物語 ~忘れられた日本の宝物~』(産学社)、『和ハーブ にほんのたからもの』(コスモの本)
一般社団法人 和ハーブ協会(Japan Herb Federation) http://wa-herb.com
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