
「秋の養生と森林セラピー」落ち葉が語る、秋の養生法
森に一歩足を踏み入れると、空気の質が夏とはまるで違うことに気づきます。夏の蒸し暑さが過ぎ去り、秋のひんやりと透明感を帯びた空気が肌に触れ、深呼吸すると新鮮な空気が胸に広がり、とても爽やかな気分になりま...
夏休みも終わり、日常の時間に戻り、忙しくお過ごしの方も多いかと思います。
ともすると、瞬きをする間に、忘年会がと、慌ただしく駆け足になりがちです。そんな時、少し立ち止まって、森林浴にお出かけしてみては、いかがでしょうか。
「森林」と聞くと、何処か遠くの山岳地帯を思い浮かべるという方もいらっしゃるかも知れませんが、実は、日本は、国土の約7割をも森林を有していますので、私達日本人は、まさに、森林にすっぽりと包まれて生きていると言っても過言ではありません。
深い森ではなくても、樹木達の生い茂る森林に身を置くと、清々しく爽やかに感じますよね。
何故でしょうか?
これは、森林の樹木達が発する、「フィトンチッド」と呼ばれる、香りの揮発性物質によるものです。
植物達は、生きていくために、自分の身体から沢山の作用のある香り成分を発しています。
森林浴をすると、私達人間の多くは、「リフレッシュした。」「リラックスした。」「良い香りだな。」と、感じます。
これは、その森林に生きる木々達から、沢山の恩恵をいただいている証なのです。
私達人間は、自律神経によって体内を調節し、恒常性の維持が働いています。
また、この自律神経は、交感神経と副交感神経から成り立っており、イライラの多い状態(交感神経が優位)と、ゆったりとした状態(副交感神経が優位)のバランスが常に拮抗しているのですが、森林に包まれると、「リラックスする。」と感じる。
これは、普段交感神経が優位になりがちな現代人にとって、とても大切な時間になるのですね。
森林に一歩足を踏み入れてみると・・・柔らかい土の感触、頬をなでるひんやりと透き通る風、葉が擦れる音、小鳥のさえずり、凛として甘い香り。
普段、鈍っていた、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)が感じられ、季節の移り変わりを、心身全体で、体感する事も出来るでしょう。
そうすると、今まで見過ごして来た、「健康でいるために出来る事」が、見つけられそうですね。
日々の中で、自然の息吹きを、身近に感じられる、「森林浴」。是非、体験してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
工藤 知恵
森林セラピスト、AEAJアロマセラピスト、インストラクター、ハーバルセラピスト、アーユルヴェーダセラピスト
日本産のアロマ、ハーブの普及、地域活性に取り組む。
こころとからだ、箱根の豊かな森林で、ゆっくりと深呼吸。
森林に触れると、現代を生きる女性に役立つ、嬉しいが一杯です。
森林セラピーを、身近に楽しく触れていただけるよう、お伝えしていきたいと思います。
最近書いた記事
森に一歩足を踏み入れると、空気の質が夏とはまるで違うことに気づきます。夏の蒸し暑さが過ぎ去り、秋のひんやりと透明感を帯びた空気が肌に触れ、深呼吸すると新鮮な空気が胸に広がり、とても爽やかな気分になりま...
近年、森林浴は健康や癒しの観点から広く注目されています。緑に囲まれることでストレスが軽減され、気持ちが落ち着き、心身のリズムが整うことがさまざまな研究で報告されています(Li, 2009;Park.B...
醤(ひしお)とは?大豆や麦に麹(こうじ)を加える事で発酵する、醤油や味噌の原点と言われている発酵調味料の事です。麹(こうじ)はどの材料と発酵させるかで、呼び方が変わります・「白米」を「麹」で発酵する⇒...
森子の日常の何気ない箱根ライフを、はこねのもり女子大学学長が味のあるイラストで紹介! この記事を書いた人 天野 湘子(あまの しょうこ) はこねのもり女子大学学長 箱根町仙石原出身 幼少期~小学2年ま...
森のリズムと女性の周期に寄り添う暮らしまだまだ残暑が厳しいですが、朝晩の涼しさが感じられる季節になりました。9月は、一年の中でも月がひときわ美しく輝く季節です。空気が澄み、夜空を見上げると大きく光る満...