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雨と雨上がりの森に包まれてー五感で感じる秋の箱根やすらぎの森(イベント報告)

雨と雨上がりの森に包まれてー五感で感じる秋の箱根やすらぎの森(イベント報告)
2025年11月9日(土)、箱根やすらぎの森にて「はこじょフォレストフィーリング in 箱根やすらぎの森」が開催されました。その中から、森林セラピーウォークの様子をお伝えします。

1 軽やかな足取りで森林セラピーウォーク開始
終日雨の予報だったこの日。開始時の気温は11℃、小雨が降る中でのスタートとなりました。
午前中に「肺」と「呼吸」を整える養生ヨガを行い、ヴィーガンランチで体を温めた参加者たちは、「足が軽くなった」と笑顔で話しながら、傘を手に箱根やすらぎの森へ向かいました。晩秋の森での静かなセラピーウォークが始まります。

②20251109takadaゆったり歩く.jpg

2 五感で楽しむ紅葉の森 ― 嗅覚と触覚
森の入り口では、雨に濡れた木々が光をまとい、紅葉がいっそう鮮やかに映えていました。
セラピーロードを歩くと、クロモジの黄色い葉のそばに丸い花芽と細長い葉芽が見られました。春に向けてすでに準備を始めていることに気づきます。枝をそっとこすると、上品でやわらかな香りが広がりました。

足元にはさまざまなコケが生え、雨を浴びて生き生きとしています。胞子を観察しながら、指先でそっと触れると、しっとりとした柔らかさが伝わります。湿った土とコケの清らかな匂いが、森全体に広がっていました。

「かえでの広場」では黄色、オレンジ、赤などの葉が地面を彩り、見上げても足元を見ても美しい光景。アスファルトの道から一歩踏み入れると、足裏にふかふかとした感触が広がります。落ち葉とコケが重なり、雨を含んだ地面はまるでやわらかなじゅうたんのようでした。

③20251128takadaこけ.jpg

④20251128takadaかえで.jpg

3 森の空気を吸い込む深呼吸
スギを中心とした針葉樹のエリアに入ると、空気の質ががらりと変わりました。全員で立ち止まり、深呼吸。湿り気を帯びたひんやりした空気が胸の奥まで澄みわたります。
芦ノ湖畔では湖面を眺めながら再び呼吸を整えました。場所を変えて何度も深呼吸を行うことで、少しずつ副交感神経が優位になり、心も体も静まっていきます。

⑤20251128takada芦ノ湖背景.jpg

4 紅葉の森で感じる音と色
森の奥へ進むと、静けさの中に音の世界が広がっていました。枝先から落ちるしずくの音、鳥のさえずり、木々が風にこすれる音。その一つひとつが心に染みていきます。

「小鳥の広場」には、種類の異なるコケやシダが豊かに広がっていました。指先でなでると、ひんやりとしたやわらかさが心地よく、いつまでも触れていたくなります。

階段を登って「森の広場」に着くと、視界がぱっと開け、芦ノ湖を望む絶景が広がります。参加者の一人が「25色もある!」と笑いながら紅葉の色を数えていました。赤、黄、橙、そしてまだ緑を残した葉。自然の色彩が織りなすパレットのような景色でした。

スギやヒメシャラの幹に手を当てると、木肌の温もりと力強さが伝わってきます。抱きついたり、背中をもたせかけたりしながら、木々との一体感を味わう人もいました。

⑥20251128takada色を数える.jpg

5 芝生の上での“森林安息”
森の広場にいると、まるでタイミングを合わせたように雲が切れ、陽が差しました。
小雨の中では難しいと思われていた「寝転び(森林安息)」を行うことができました。芝生の上にシートを広げ、15分ほどの安息の時間を過ごします。

雲の切れ間からやわらかな光が降り注ぎ、頬をなでる風が心地よく感じられます。地面のぬくもりを背中に受けながら、ただ空を見上げ、森の音に耳を澄まします。
やがてゆっくりと体を起こすと、「体が軽くなった」「頭がすっきりした」という声がいくつも聞かれました。

“何かをする”のではなく、“ただそこにいる”という体験。そのシンプルさの中に、心と体を整える力があることを、皆が実感していました。
そして、全員が起き上がった瞬間、再び小雨が降り始めました。

⑦20251128takada供寝転び.jpg

6 ふりかえり ― 雨上がりの森がくれた気づき
最後のふりかえりでは、参加者からこんな声が聞かれました。
「雨の予報で迷ったけれど、来て本当によかった。雨の中ならではの香りや音、光を感じ、歩くうちに五感が研ぎ澄まされていくのがわかりました。」
天気に迷いながらも参加した人々の表情は、帰る頃にはどこか晴れやかでした。

⑧20251128takada振り返り.jpg

7 おわりに ― 晴れでも雨でも、森は迎えてくれる
雨と雨上がりの森は、晴れの日とはまた違う静けさと輝きを見せてくれます。木々も土も空気も潤いを含み、生命の鼓動を感じさせてくれました。
天気に左右されず、自然のリズムに身を委ねること。そこに、心と体を整えるヒントがあるのかもしれません。

「近くの公園でも森林浴をしているけれど、ここではまったく違う体験ができた」という声もありました。

季節や天候によって表情を変える箱根の森。これからも参加者の皆さんとともに、その新しい魅力を見つけていきたいと思います。
どんな天気であっても、森はいつも私たちを迎えてくれます。そしてリラックスだけでなく、“本来の自分”をそっと取り戻させてくれるのです。

この記事を書いた人

高田裕司(たかだゆうじ)

中小企業診断士、森林セラピスト、キャリアコンサルタント、森林インストラクター

親子、小学生から高齢者までの様々な方のご案内を担当。NEALインストラクターでもある。

植物の生態やネイチャーゲームを取り入れた臨機応変な対応には定評があります。
経営コンサルタントとして、農業者支援を数多く実施。50坪ほどの家庭菜園での野菜づくりとランニングが趣味。

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