~森は女子の味方~
はこねのもりからキレイ、始まる。

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森林浴と組み合わせるもの〜味覚を中心に〜

森林浴と組み合わせるもの〜味覚を中心に〜

森林浴では五感を働かせるのがいいとよくいわれます。

これは、森林を人間の感覚全体で感じてほしいということを表現しているものです。

五感とは視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚ですが、今回は、味覚に焦点を絞って紹介していきます。

森の中には様々な食料があります。森で暮らす動物は木の実などを食べ、湧き水などを飲みながら生存しています。

しかし、人間が同じようなことをするわけにはいきません。
人間の体内にとって有害なものも森林には数多く存在しているからです。

ですので、今回は、森林内の食料を活用する際の注意点を整理してみました。

また、併せて森林浴の際に森林セラピー基地で用意されている「森林セラピー弁当」と疲労回復に効果があるというエビデンス(科学的証拠)が得られたイミダペプチドという成分を紹介します。

木の実には食べられるものと有害なものがある

森の中には様々な木の実があります。

人間にとって食べられるものと有害(有毒)なものがあります。
また、害はないが食べられない(美味しくない)ものもあります。

有毒なものに気をつけるために、知識のある方と同行することや、自ら食べて安全を確認したものだけに限定することがポイントです。

例としていくつか食べられる木の実を紹介します。

森の中の木の実の王者とも言える「どんぐり」は、ブナ科の果実の総称であり、様々な種類のものがあります。総じて害はありませんが、マテバシイやスダジイの実以外はタンニンやサポニンなどのアクの強いものが多く、生食では食べるには不向きです。

また、森の中では赤い実が目立ちますが、食べられるものはいろいろあります。

クワ(6月)、グミ(6〜7月)、ヤマボウシ(9〜10月)、ガマズミ(10〜12月)などです。さらにみなさまご存知のクリやクルミなども食べることができます。一方、有毒なものとしてはミツマタなどがあります。

湧き水や沢の水は顔や手洗い程度の利用がおすすめ

森林の中では、湧き水や、沢や澄んだ池などがあり、どれも人間が飲んでも大丈夫なように思えます。

また、水道水のように殺菌されていないため、ミネラルや栄養素をたくさん含んでいます。

ただ、生水をそのまま飲む場合、自然相手ですから最終的には自己責任になります。
細菌や野生動物の糞尿にいる微生物などの問題や、環境汚染による化学物質の問題はつきまとってきます。

湧き水や沢の水は、飲用可の表示があるもの以外は、顔や手洗程度の利用にとどめることをおすすめします。もちろん国や自治体などで水質検査をしているものは大丈夫です。

 

きのこ類は詳しい方の情報を入手しましょう

森にはきのこがたくさん生えています。

毒のあるものもあり、食べても問題のないものもあります。

古来、多くの方が食べてきたことにより、その様々の体験から異常な興奮、幻覚、意識障害などがおこるものや胃腸に障害があるものなどを区分してきています。

詳しい方からの情報を入手し、食用のものを食べましょう。

手軽に味覚を味わえるのはお湯に葉っぱを入れること

手軽に味覚を味わえるものとして、葉を利用するものがあります。

サクラやクロモジの葉をお湯に入れてみてください。少し経つとほのかな香りを含んだ味を楽しむことができます。

森林セラピー弁当が各地で販売されています

全国にある森林セラピー基地では、「森林セラピー弁当」に取り組んでいるところがあります。神奈川県の森林セラピー基地である山北町では、身体の内面からセラピー効果を吸収してもらえるように、約束ごとを定め、「森林セラピー弁当」を考案・製作し、「森林(もり)のおもてなし弁当」と名付け販売しています。

 【約束ごと】

1条 食材品目数の5割以上を山北町産、それ以外も国産の食材とすること(調味料は除く)。

2条 1食あたり総カロリーを概ね600~800kcal、塩分は4g以内とすること。

3条 1食あたり野菜を120g以上使用すること。

4条 おしながきを付けカロリーも表示すること。

5条 山北町の特産になるくらいの情熱と愛情を注ぐこと。

筆者が森林セラピストとして登録している森林セラピー基地である鳥取県智頭町や山梨県武田の杜、山梨市はいずれも地元の食材を活用した「森林セラピー弁当」を企画・販売しています。

それぞれの地域では、お米、野菜、果実、魚、肉など特産品があり、その地域ならではの食材を地域の食べ方で味わうことができ、とても楽しめるものです。

疲労回復には鶏の胸肉が効果あり

疲労、中でも脳疲労の原因は、活性酸素による細胞の酸化だということがわかっています。

この疲労を回復するのに最も効果のある成分はイミダペプチドだということが実験で明らかになりました。

イミダペプチドには優れた抗酸化作用があり、活性酸素から引き起こされる疲労を軽くする効果があることが確かめられています。

このイミダペプチドは何に多く含まれているのか。日常的に手に入る食品でイミダペプチドを豊富に含んでいる食品は鶏の胸肉です。

コンビニで売られているサラダチキンに多く含まれており、手軽に食べることができます。
渡り鳥の身体でいちばん疲れやすいのは、羽を動かす胸肉であり、疲労回復効果がるのはその関係もあるのではないかと考えられています。

他には、鶏もも肉、豚ロース肉、豚もも肉、牛もも肉、回遊魚であるカツオといった食材にもイミダペプチドは多く含まれています。

(参考文献)「すべての疲労は脳が原因」「すべての疲労は脳が原因2」梶本修身 集英社新書

※実際に木の実やきのこ等を採取する際は、必ず土地の所有者の許可を得てから実施してください。

※また、きのこ等を採取して食べる際は、専門知識の無い方は自ら判断せず、必ず専門家の判断に従って行ってください。体調が悪くなったときはすぐにお近くの医療機関で診察を受けてください。

※湧き水や沢の水は、水質検査をしている物だけを飲むようにしましょう。

この記事を書いた人

高田裕司(たかだゆうじ)

中小企業診断士、森林セラピスト、キャリアコンサルタント、森林インストラクター

親子、小学生から高齢者までの様々な方のご案内を担当。NEALインストラクターでもある。

植物の生態やネイチャーゲームを取り入れた臨機応変な対応には定評があります。
経営コンサルタントとして、農業者支援を数多く実施。50坪ほどの家庭菜園での野菜づくりとランニングが趣味。

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