ぐっと気温が下がりいよいよ冬本番。
季節の移り変わりに沿って体調を崩しがちな人も多いのではないでしょうか。
寒い季節へとシフトチェンジするこの時期は、急激な寒暖差や乾燥など体調不良の要因がたくさん。
そんな季節の変わり目に摂り入れたい食養生をご紹介します。
冬は便秘がちになりやすい?<原因と対策>
気温が低く、冷たい冷気に寒さが深まるとともに副交感神経の働きが低下して交感神経の働きが優位となります。
副交感神経の働きが低下すると、小腸や大腸の筋肉が収縮を繰り返す蠕動運動が低調になるため便秘がちになる人も多いのだそう。
また、寒くなると排尿の間隔が短くなったり、乾燥によって水分が放散されて、気がつかない内に水分不足を招くことも便秘の原因となります。
大根やごぼう、れんこんなどの冬野菜の多くは便秘解消に効果的な不溶性食物繊維が豊富に含まれているので積極的に摂り入れると◎。
不溶性食物繊維は、きのこや豆類にも多く含有されています。
また、腸内環境を改善する働きのある水溶性食物繊維の含まれる海藻やこんにゃく、整腸作用のある乳酸菌の含まれるキムチや漬物なども良いでしょう。
旬野菜は旬以外の季節に比べて栄養価も倍以上。
秋までに成長を終え冬まで根付いた冬野菜は、鮮度が保たれやすく、寒さから身を守るために糖度が上昇する野菜が多いのが特徴です。
ほかの季節よりも甘みが増した野菜が多いため、素材そのものの甘さを堪能出来るスープがぴったり。
一杯で腸内環境を整えられる具沢山スープは、簡単栄養補給に◎
年末は胃もたれに注意?<原因と対策>
クリスマスに期締め、忘年会などイベントごとが増える冬はお酒を飲む機会や油物を口にする機会も圧倒的に増えるはず。
そんな時に辛い、「胃もたれ」や「胸やけ」。
胃もたれの主な原因は、胃の働きが低下して消化不良を起こしていることが考えられます。
一方、胸やけは食道の炎症が主な要因。胃腸などの消化器官はストレスに敏感。心身ともにストレスフルな生活を続けていると、これらの症状が出やすくなります。
また、暴飲暴食など胃腸に負担をかける食べ方も大きな原因のひとつに。
気温の低下にプラス、年末にかけての多忙のストレスや飲み会の暴飲暴食が知らずのうちに体を痛めつけている可能性があります。
消化能力が落ちている時は必要な栄養素が吸収されにくくなっているため、食事では栄養バランスに特に気を配るように心掛けることが何よりも大切です。
暴飲暴食は避け、消化に良いものをよく噛んで食べること。
油物やスパイシーで刺激の強いもの、熱すぎたり冷たすぎるものは胃腸に負担をかけるので控えましょう。
消化を助けるアミラーゼの含む大根や山芋など、胃腸の粘膜を守る成分の含まれたオクラや里芋などを日々の食事に取り入れると良いでしょう。
特に、山芋はおすすめです。
ストレスフリーが大事
イベントごとの増える季節、楽しい気持ちとは裏腹に体が知らずのうちに疲れてしまうこともよくあること。
体の声を無視せずに労ってあげる時間もしっかりと設けてあげましょう。
例えば、自然の中に身を置くこともリフレッシュやリラックスになって心身を癒す効果があるといわれています。
山道をゆったりと歩き、移ろう季節を全身で感じることで、日々の疲れも流れていくかもしれませんね。
この記事を書いた人
岩間 歩
ヘルシーフード&ヘルスケア インストラクター
健やかに毎日を過ごすために必要なTipsを提案。
こころとからだに嬉しいヘルシーフードに特化。
執筆やレシピ提供、イベント開催など幅広く活動中。
フード、ヘルスケア全般の記事を担当。