森の中でヨガを楽しむ魅力~森林浴とヨガの相乗効果について~
日々の忙しさや様々なストレスにさらされる生活で疲れが溜まっていませんか?長期休暇を取って海外旅行や一泊以上の国内旅行へ出掛けるのは、ちょっとハードルが高いけれど、気軽に日帰りできる範囲にある自然に囲ま...
山ぶどうというと、フルーツばかりではありません。昔からその葉も蔓も大切で、山あいの暮らしに欠かせない素材でした。
葉っぱは手のひらほどの大きなものもあってお皿になりますし、エリアによっては葉を草餅の中に混ぜこんだり、乾燥させてお茶にしたりと自由自在!
先人の植物遣いの知恵はほんとうに見事だなと思います。
サラッとした手触りの葉(9月中旬 鳥取・大山にて)
そしてときに20mを超す高さになる蔓。
太いものでは直径10cmレベルのものもあるそうです。
この蔓ごと採取して、内・外皮を剥いで天日乾燥させたあと、改めて水に浸けて柔らかくし、太さを揃えるためにカットして材料を揃えます。
そこからようやく型に沿わせて編み上げていきます。皮自体はとても丈夫ですが、思った以上に軽くしなやかな印象です。
素材とともに大切なのは、細やかで確かな加工の腕。
先ほどの山菜料理に共通しますが、たくさんの手間のもとに日常のカゴづくりがなされてきたことに、改めて気づかされます。
太い蔓
蔓を規定の太さにカットして、バッグ制作の素材に
型を土台に編み込む
山ぶどうの真新しいカゴ(あじろ編み)。使いこむうちに黒く艶を増す
以前、山形の羽黒山を案内していただいた山小屋のご主人に、「(このエリアで)蔓を採取するのは夏の土用の1週間のみ」だと教えていただきました。
天然素材は有限ですから、質の良いものの採取も年々厳しくなっているし、腕の良い作り手も減っているそうです。
もし街なかで山ぶどうのバッグを見かけたら、この蔓は山の中でどんなふうに育っていたのだろう?
どんな方が編んだのだろう?と想像してしまいそうですね。大切にしていきたいものが、この国にはたくさんあります。
雨にけむる羽黒の森にて。縦方向に流れる筋がヤマブドウの蔓(6月上旬)
<ご協力いただいた取材先>
出羽屋(山形県西川町)http://dewaya.com/
宮本工芸(青森県弘前市)https://goo.gl/4DTacz
この記事を書いた人
平川 美鶴 (Mitsuru Hirakawa)
和ハーブライフスタイリスト
植物民俗文化研究/(一社)和ハーブ協会 副理事長
8月2日“ハーブの日”生まれ。「和ハーブ」と日本人の関わりを、歴史・文学・薬効・自然風土・産業などから調査研究。講師業、商品企画開発、実践ワークショップを通じ、自然の恵みと共にあった先人の尊い知恵を生かし、未来へどう届けるかを考えるメッセンジャー。共著『あなたの日本がもっと素敵になる 8つの和ハーブ物語 ~忘れられた日本の宝物~』(産学社)、『和ハーブ にほんのたからもの』(コスモの本)
一般社団法人 和ハーブ協会(Japan Herb Federation) http://wa-herb.com
最近書いた記事
日々の忙しさや様々なストレスにさらされる生活で疲れが溜まっていませんか?長期休暇を取って海外旅行や一泊以上の国内旅行へ出掛けるのは、ちょっとハードルが高いけれど、気軽に日帰りできる範囲にある自然に囲ま...
2024年9月22日 秋分の日レポート秋分の日。昼と夜の長さが同じ日。エネルギーの返還期でもあり、天候も不安定で、自然の力を感じる日となりました。予定していた屋外のヨガや瞑想は、屋内にて多くの時間をと...
松ってたべられるの?と、多くの方が驚かれた後に関心を持つ方が多くなってきています。松の葉っぱ、松の枝、松の皮、松脂、松ぼっくり、松の精油など、松の木は全て効能が多く、まさに薬箱と言われています。松脂が...
詳しくはこちら
年々、暑さが増しているので地球沸騰化を実感しています。 今年の夏もホントに暑くて⼤変でしたね。暑さのピークは過ぎたようですが、⾝体の中には夏に蓄積した"PITTA(ピッタ)"がまだ残っている感じがあり...