「夏風邪は長引く」とよく言われますが、風邪ではなくても夏バテのように「なんとなく体調が優れない…」という状態で毎年夏を過ごしている人も多いのだとか。暑さの厳しい夏は、プチ不調と隣り合わせ。
快適に夏を楽しむために、夏の不調を回避する3つのポイントをご紹介します。
夏のプチ不調はどこから来るの?
夏は気温が高く上がるため、私たちの体は自発的に汗をかき、体の体温を下げて温度調節をしています。ところが、発汗することで体の水分量が足りなくなると、交感神経の働きが過剰になり自律神経のバランスを崩しやすくなってしまいます。
また、暑さが厳しいと、食欲が減退したり、冷たいものを多く摂取しがちになります。そうすると必要な栄養素が不足したり、胃腸を冷やして消化管のリズムがバランスを崩してしまうことも。その上、寝苦しい夏の夜は睡眠のリズムも崩れやすくなります。こうした様々な体のリズム不調から、疲労感が増強されてプチ不調や夏バテとなって体のだるさや倦怠感を引き起こすのです。
プチ不調を回避するには?
そんな夏に起こる「なんとなく不調…」を改善するべく3つのポイントをご紹介します。
夏バテを回避するポイントその1:一気飲みはだめ。こまめに水分補給
夏になると、自分が意識しなくても体は勝手に発汗して水分を排出しています。そのため、喉が渇いていなくても、こまめな水分補給を心がけることが大切。逆に、喉が渇いたからといって一度に大量の水を摂取すると、体内の電解質のバランスを崩して体調不良を招く原因になるので一気飲みはNG。
意外に思われるかもしれませんが、熱中症は屋外の炎天下だけでなく、気温が著しく高くなくても湿度が高い環境でなら起こる可能性があります。そのため、梅雨〜梅雨明けの湿度が上がる時期にも熱中症に要注意。
夏バテを回避するポイントその2:温かい飲み物を活用
暑い日が続くと、どうしても欲しくなるのは冷たい飲み物。とはいえ、暑い日差しの中、ホットティーを飲むのはどうしても難しいですよね。暑い日差しのもとでは冷たいお水を飲んでも、基本的には常温のお水を飲むことや、室内にいるときは意識してホットドリンクをセレクトするなど、冷たいものだけに寄らないように心がけることが大切です。内臓冷えのしないように、熱の入った食べ物や発酵食品を日々の食生活の中に上手に取り入れることも大切です。
夏バテを回避するポイントその3:睡眠環境を整える
私たち人間の睡眠時間は、日照時間に合わせて、冬は長く、夏は短くなりがちです。その上、暑さが重なり寝苦しい夏夜が続くと睡眠の質も低下します。そのため、睡眠不足によるイライラや集中力低下、倦怠感などの症状が起こりやすくなるのです。夏に快眠できる寝室環境は、室温が26〜28℃、湿度は50〜60%といわれています。
快適な睡眠環境を作り出すために、扇風機やクーラーのタイマーを利用したり、遮光カーテンを窓に引くこともおすすめ。特に、夏は日の出時刻が早いため、遮光カーテンで朝日を遮り体内リズムを整えることは睡眠時間の確保にも繋がり◎
気温の高い夏は、つい室内に籠りがちになりますが、1日中冷房のきいた部屋で過ごしたり、冷たい飲み物ばかり飲んでいると、自律神経が乱れる原因になります。暑さを我慢する必要はありませんが、たまには屋外に出て体の状態を自然に戻してあげることも大事。
森林や川、海など自然の多い場所は木陰や水域が爽やかに気持ち良く、暑さを和らげてくれるので野外遊びには最適。次の休日には、緑の多いスポットへお出かけしてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
岩間 歩
ヘルシーフード&ヘルスケア インストラクター
健やかに毎日を過ごすために必要なTipsを提案。
こころとからだに嬉しいヘルシーフードに特化。
執筆やレシピ提供、イベント開催など幅広く活動中。
フード、ヘルスケア全般の記事を担当。