気分のイライラや腹痛、肌荒れや気持ちの落ち込みなど、こころや体に不調をもたらす、PMS(月経前症候群)。軽重あれど、多くの女性がPMSを経験したことがあるのではないでしょうか。
症状の重い人だと、出勤できないほどの不調に悩まされることもあるそうです。そんな月経にまつわる不調には、食生活を整えることが効果的。食べるものを調整して、上手にPMSを予防・軽減する方法をご紹介します。
タンパク質と鉄を意識的に補給しよう
月経不順や月経痛に悩まされている人の多くは、タンパク質と鉄分が不足している可能性があります。タンパク質は、女性ホルモン生成の材料となり、鉄は子宮内膜や血液を作るのに欠かせない栄養分。これらの栄養素が不足すると、女性ホルモンのバランスが崩れたり、内臓の状態が悪化したりと体に不調が生じる原因になることも。
タンパク質というと、動物性のタンパク質・植物性のタンパク質と2種類ありますが、どちらも体に必要な栄養分です。ダイエット目的などで動物性のタンパク質を極端に控えるのは、やめましょうね。また、パンや麺類、甘いものばかりの食事が中心の人も要注意。バランスの良い食生活を中心に、良質なタンパク質と鉄分をしっかりと摂るように心がけましょう。
いつもの食事にプラスして、月経周期に合わせたメニューを意識することも大切です。
月経中に必要な栄養素とは?
月経中は体が冷えやすくなっているので、食事も体を温めるものをいただくことが大事です。温かい飲み物やスープ、また、体を温める作用のあるショウガなど体の内側からポカポカさせるものを取り入れましょう。
血行を促進する効果のあるEPAが多く含まれる青魚もおすすめです。EPAを損なわずにまるっと摂取するためには、生の刺身でいただくのがベスト。煮たり焼いたりする場合には、魚から出た煮汁も一緒に食べると流れ出たEPAを摂ることが出来ますよ。
月経前に必要な栄養素とは?
月経前の2週間ほどは、体のむくみが気になったり、気分のイライラなど感情の起伏が激しくなったり、こころにも体にも不調が出やすい時期。
この時期には、ハッピーホルモンと呼ばれているセロトニンアップやイライラ軽減効果があるビタミンB6を含むバナナ、腸内環境を整えてくれる食物繊維や酵素が含まれた生野菜などをいただくのがおすすめです。生野菜は常温でいただくと、不必要な体冷えを防ぐのでぜひ試してみてくださいね。
月経終了後に必要な栄養素とは?
月経終了後1週間程度はこころも体も落ち着いており、気持ちが前向きになって活動的になる時期です。
代謝が上がって痩せやすくなる時期なので、食事には黒胡椒や唐辛子など代謝を上げるスパイスを取り入れて代謝アップを促すことで更に肌ツヤが良くなったり、健康にも美しさにも磨きをかけることが出来るはず。細胞や粘膜の生成に必要な亜鉛が含まれる牡蠣やナッツ類をいただくのもおすすめです。
ホルモンバランスや月経リズムは、精神的なストレスや偏った食生活によって乱れがちになります。そうすると、辛いPMS症状や様々な不調を引き起こす原因に。だからこそ、日頃から食事で整えることが大切なのです。それと同時に、日常の中でこまめにストレスオフすることもとても大事なことです。
交感神経が優位な時間が長くなりがちな日々の生活の中では、意識的にリラックスしてあげる時間を作ってあげることがストレスオフに繋がります。自然に触れたり、気の合う仲間と旅行へ行ったり。食事にプラスして、思いきり深呼吸出来るようなリラックスタイムを日常に作ってあげましょう。
この記事を書いた人
岩間 歩
ヘルシーフード&ヘルスケア インストラクター
健やかに毎日を過ごすために必要なTipsを提案。
こころとからだに嬉しいヘルシーフードに特化。
執筆やレシピ提供、イベント開催など幅広く活動中。
フード、ヘルスケア全般の記事を担当。