春を迎えた森では、冬の間しっかり、ひっそりと準備をし、成長してきた命たちが、あちこちで芽吹いてきています。きれいな花を咲かせたり、葉っぱを繁らせたり、鳥が可愛く鳴いていたり、とてもエネルギーに満ちあふれてきています。

待ちに待った森林セラピーシーズンの到来！！です。

今回は、「森林セラピーに適しているとき」について、4つの観点からポイントをお伝えします。

森林セラピーに適している季節は？

一般に冬は森林セラピーのオフシーズン、春・夏・秋が森林セラピーのオンシーズンです。

それでは、春・夏・秋の中でも一番適しているのはいつか？ 全ての森について一概には言いにくいところですが、夏は暑さと虫の多さ、秋は台風シーズンといったこともありますので、GW前後〜梅雨前の時期（4〜5月頃）や、紅葉がきれいな秋の時期（10〜11月頃）などは、森を楽しみやすい時期と言えるでしょう。

なお、実際には、その季節季節で違った森の良さがありますので、できれば1年を通して森を楽しみたいところです。

森林セラピーに適している時間は？

1日の中で森林セラピーに適している時間帯となると、オススメは朝陽が出ている頃の時間帯です。
なぜなら、朝陽がとても心地よいからです。朝陽を浴びることで、体内時計が調整されて生活リズムが整いますし、さらに、心の安定に寄与しているセロトニン（神経伝達物質）が活性化する効果も期待できます。

それだけではありません、植物が発するフィトンチッドというリフレッシュ効果のある芳香物質の濃度が、最も多いのが午前中でもあるのです。

お昼から夜にもそれぞれの時間帯の良さはありますが、お昼時は陽射しの強さに注意が必要であったり、夕方は心理的に心細くなることがあったり、夜は慣れていないと危険なこともありますので、まずは朝陽の頃〜11時くらいまでがオススメの時間帯です。

森林セラピーに適している年代、ライフステージは？

森林セラピーは、山登りやアウトドアスポーツとは違い、ゆったりゆっくりと自分のペースで自然を楽しめるのが特徴ですので、どの年代にも適しています。
なかでも森林セラピーを満喫できる層はと言えば、自然と戯れて無邪気に遊ぶ子どもたちや、ライフステージでいうと、30才位からの世代となるでしょう。

思春期〜20代あたりは華やかさや刺激的なものを求める傾向が強いこともありますが、その後、年令を重ね落ち着いてくると、自然の心地よさやありがたみが再発見できるようになってくるからです。

また、この年代は仕事や家庭を支えている方も多いため、日常の疲れを癒しリフレッシュできる森林セラピーは効果的です。

コンディションを整え、マインドフルネス効果をもたらす森

最後に、個々人のコンディションでは、どんなときが適しているかというと、ちょっと疲れていたり、ストレスがたまっていたり、病気とまではいかないけれど少し体調が優れないかな、などといったときが最も効果的です。

なぜなら森林セラピーの最大の特徴が、軽度の疲労感やストレスの癒し効果にあるからです。このため、「健康を維持していきたい」「さらに健康になりたい」といった健康志向の方にも適しています。

さらに、森は思索の場とも言われますが、何かに行き詰っているときやアイデアを生み出したいとき、あるいはこれまでの人生を振り返ってみたいときなど、森は格好の場となるでしょう。
非日常的な空間であり癒しの場でもある森で、静かな時間を過ごすことにより、思索を深めることができます。

また、森をリラックスして歩くことで、五感を通してさまざまな刺激が脳に入ってきます。と同時に、歩くことが脳への適度な刺激をもたらします。このため気づきやアイデアも生まれやすくなるのです。さながら森でのマインドフルネス効果といったところです。