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「働き方改革」と「緑」は関わっている、といっても多くの方にとっては、ピンとこない話なのではないでしょうか。
今夏、筆者は束の間のオフに米国へと渡りました。文化圏が異なるところにいくと、自らを取り巻く状況を多少なりとも客観化して見ることができます。
米国に行き、印象に残った「仕事と緑は大いに関係している」ということについて、少しお伝えできればと思います。
まず、はじめに行ったのは、米国南西部アリゾナ。
8月のアリゾナの暑さは過酷でした。最高気温はと温度計を見るとなんと120度!米国では華氏(℉)表記でしたが、摂氏にするとおよそ45℃。戸外に出ると、オーブンの中にいるかのような熱波に覆われ、30分でも戸外に居続けたら干上がってしまうようでした。
そんな過酷な環境下でも生きていた緑には敬意すら感じました。地元の方は「カクタス(cactus)しかない」と自嘲気味に教えてくれましたが、干上がった大地に力強くあったのがサボテンでした。
しかし、その後、サンフランシスコに行き、1日だけでしたが都市部を運転したときには、クラクションを何度となく鳴らされました。アリゾナの田舎に比べると、サンフランシスコの都会の人々は、急いでいて忙しい方が多いからではないかと考えたりしました。
アリゾナの暑さとサボテンを経験した筆者は、とても緑に飢えていました。このため、緑を求めゴールデンゲートブリッジを渡り、田舎の方へとクルマを走らせました。案の定、緑は劇的に私たちを癒してくれました。大げさに聞こえるかもしれませんが、緑は幸せ指数と直結しているようにさえ思えました。
日本でも緑の多い長野は、健康長寿の県。かねてより考えていたところですが、「日本の宝は緑、ジパング(黄金の国)の黄金とは緑のことだ!」などとあらためて考えた次第です。
しかし、そこで目にしたのはIT企業らしからぬというか、期待を裏切って眼前に広がっていた緑の豊かさ。また、ビジターセンターに入ると、そこで使われていたのはぬくもりのある正真正銘の木の机と椅子。
世界最高峰のIT企業は、これだけ広々として豊かな緑に囲まれて仕事をしているからこそ、リラックスして、心身ともに健康でいて、自由な発想ができるのだと思いました。
「NO GREEN,NO WORK」〜緑のない仕事なんてありえない〜を強く実感した束の間の旅でした。働き方改革というならば、緑をもっと仕事にとりいれていかなければならない、そう強く感じた異文化体験でした。
この記事を書いた人
新行内勝善(しんぎょううち かつよし)
心理カウンセラー、森林セラピスト、精神保健福祉士。
東京メンタルヘルス社にて、メンタルヘルス相談や、心の病からの職場復帰をサポート。
職場復帰プログラムでは森林セラピーを導入。
また、スクールソーシャルワーカーとして小中学校の子どもたちと家庭をサポート。
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