
植物性タンパク質について
⚫︎タンパク質の働き ここ数年の筋トレブームから、女性もタンパク質を積極的に摂取する人が増えています。 私も爪が割れやすかったり、まつ毛が伸びにくかったりすることも気になり、タンパク質について調べて去...
⚫︎タンパク質の働き この記事を書いた人 【プロフィール】 Chico(ヨガインストラクター) 2008年にヨガに出会い、その頃に抱えていた身体の不調が改善され、それをきっかけにヨガに興味を持ち、2009年より指導者の道に進む。 <patagonia TO UNITED ARROWS プロセールス/Real Stone アンバサダー>
ここ数年の筋トレブームから、女性もタンパク質を積極的に摂取する人が増えています。
私も爪が割れやすかったり、まつ毛が伸びにくかったりすることも気になり、タンパク質について調べて去年から植物性タンパク質をメインに摂取していますが、気にしていた爪やまつ毛が安定してきました。
タンパク質は筋肉を増やすだけではなく、骨、内臓、肌、皮膚、髪、爪など、体の約 16%がタンパク質でできています。
そして代謝に必要な"酵素"も実はタンパク質からできています。
体内には少なくとも2000種類以上の酵素があるとされ、ホルモンや免疫に関わる抗体など、体内で重要な働きを担っており、体の組織の素になっています。
さらに、タンパク質はホルモン機能の調整、体内に栄養を運ぶ、脳の発達や機能を支えるなど、様々な働きがあり、毎日"考えて動いている"私達の生命活動の源と言っても過言ではありませんし、女性にとっては美しさを保つ意味でも大切な栄養素です。
⚫︎タンパク質の種類
タンパク質は、動物性タンパク質と植物性タンパク質の2種類に分類されます。
動物性タンパク質は肉、魚、卵、乳製品などに含まれ、植物性タンパク質と比較すると、圧倒的に動物性の方がタンパク質量は多いです。
そのため、同じ量を摂取した場合、栄養を効率よく摂るには動物性が優れています。
また必須アミノ酸の中には植物性タンパク質では不足しがちなものがあり、動物性タンパク質の方がバランスが良いと感じるかもしれません。
一方、植物性タンパク質は大豆やナッツ類、穀物などに含まれ、低カロリーで食物繊維が豊富なものが多く、ダイエットや健康維持に役立ちます。
植物性タンパク質であっても自分に必要な量とアミノ酸が摂れていれば動物性タンパク質に頼る必要はありません。
日本の食事の基本である"ご飯と味噌汁"は、必須アミノ酸を補い合うことができますし、そこに漬物や発酵食品などを組み合わせると最高にバランスが良くなります。
どちらにせよ、大切なのは一つの食材に拘らず、偏らずに多種類の食材からタンパク質をバランス良く補うことです。
私は植物性のタンパク質だけを摂るように変えてから、もう5年以上経ちますが、消化が早くなり排便と排尿も更に良くなったと感じています。
⚫︎植物性のタンパク質の利点
動物性タンパク質、植物性タンパク質のどちらも先ずは消化の過程で アミノ酸やペプチドといった小さな単位にまで分解されてから体内に吸収されます。
そこから必要に応じて体が必要とする場所で再びタンパク質として合成されます。
タンパク源を消化するには、胃の中での胃酸の濃度が重要になるのですが、年齢を重ねると胃酸の分泌の減少や消化酵素の働きの低下により、きちんと分解、吸収ができなくなります。
そうすると分解されなかったタンパク質が腸まで流れ混んでしまい、 腸内で腐敗して体内で有害なガスや毒性物質が発生し、腸内環境を悪化させる原因にも繋がります。
動物性タンパク質は、植物性タンパク質に比べて消化に時間がかかる場合があるので、 このような観点から考えると、植物性タンパク質を必要量摂ることをお勧めします。
では、一日にどれぐらい摂取するのが良いのでしょうか?
私は植物性タンパク質に変えてから積極的に豆類などを摂るようにしていましたが 胃に負担を感じることも少なくありませんでした。
⚫︎必要なタンパク質の量と摂取のタイミング
厚生労働省によると 1 日のタンパク質の推奨量は、”男性が 65g/日、女性が 50g/日”とされていますが、
『体重(kg)×1g』と覚えておくといいですね。
(例) 体重 50kg の場合、一日に必要なタンパク質の量は 50g
タンパク質は常に入れ替わってしまうのですが、体内で分解されて、再利用や再合成され、 機能しなくなったものは分解されてアミノ酸として再利用されるので、一日タンパク質を摂らなかったとしても、 急激にタンパク質不足になることはありません。
また、最近では健康意識によるプロテインの摂りすぎも問題になっています。
胃がもたれやすくなったり、重たく感じるようになったら、タンパク質の消化がしにくくなっているかもしれません。
あとは便の色や臭いや硬さなど排便の調子が悪くなってきたら、タンパク質の摂取量や摂るタイミングを見直すことも必要です。
そして、ウェイトコントロールを意識するなら、
食事誘発性熱産生の面でも、摂取量が少なくなりがちな朝の摂取が効率的です。
(※食事誘発性熱産生とは食事をした後に体内で熱を生産し、エネルギーを消費しやすくすること)
[成人一食あたりのタンパク質平均摂取量]
朝)約 15g
昼)約 21g
夜)約 34g
エネルギーを消費しやすい時間帯は午前中から夕方ぐらいまでなので、自分の体重や体質に合わせて朝・昼・夜とバランスよく摂取してみてください。
下記の植物性タンパク質の種類を参考にすると、手軽に摂れる食材が多いので、食事以外のおやつにもおすすめです。
⚫︎植物性タンパク質の種類
<豆類/Beans>
植物性タンパク質の中で特にアミノ酸バランスが良く、良質なタンパク源です。
納豆やテンペや味噌など発酵させてあると消化にも良く腸内環境にも良いです。
大豆/ひよこ豆/いんげん豆/小豆/レンズ豆など
<ナッツ類/Nuts>
筋合成を支えるマグネシウムや亜鉛などのミネラルもタンパク質も同時に摂れますが、脂質が多いので摂りすぎには注意が必要です。
アーモンド/カシューナッツ/クルミ/ピスタチオなど
<穀物類/Grains>
炭水化物なのにタンパク質も含んでいる穀物類。
キヌアやアマランサスはアミノ酸バランスにも優れています。
玄米や全粒粉など精製されてない方がタンパク質の量は多いです。
玄米/キヌア/オートミール/蕎麦/全粒粉小麦など
<種子類/Seeds>
ヘンプシード(麻の実)は植物性では貴重な、全ての必須アミノ酸を含む完全タンパク質。
胡麻は殻が硬くそのままだと吸収されないので、すり胡麻にして使うと良いです。
ヘンプシード/ごま/ひまわりの種/チアシード/かぼちゃの種など
<野菜・海藻/Vegetable・Algea>
タンパク質の含有量は全体的に劣りますが、多様なビタミンやミネラル、ファイトケミカルを含む野菜や海藻ですが、スピルリナは成分の 70%がタンパク質で必須アミノ酸も全て含みます。
スピルリナ/ブロッコリー/焼き海苔/クロレラ/ケールなど
上記の食材に下記の栄養素をプラスすると効率よく吸収率が上がります。
私も植物性タンパク質を摂取するときは、サラダボウルにして美味しくヘルシーに摂ることが多いです。
⚫︎タンパク質と必要な栄養素
<ビタミン B6>
アミノ酸をエネルギーに変える過程で重要不可欠な栄養素で、筋肉の形成に関与します。
バナナ/ブロッコリー/赤パプリカ/にんにく/あさつき/ししとう/ナッツ類/シード類
<ビタミンC>
コラーゲン生成の必須栄養素であり、鉄分の吸収を高める代謝酵素の補助をします。
キウイ/パッションフルーツ/アセロラ/カシス/ブロッコリー/じゃがいも/さつまいも
<ビタミンB12>
赤血球の形成や神経系機能を維持し、体内のスムーズなタンパク質代謝に必須です。
スピルリナ/クロレラ/糠漬け/コンブチャ(紅茶キノコ)/きのこ類
<鉄分>
酸素運搬やエネルギー代謝に必須ですが、植物性は吸収率が低いので意識して摂取が必要です。
ひじき/豆類/モロヘイヤ/キヌア/ナッツ類/シード類
<亜鉛>
代謝酵素の働きを支え、細胞の修復にも重要。筋肉、肌、爪、髪の毛にも影響します。
カカオ/ナッツ類/シード類/全粒穀物/雑穀類
<マグネシウム>
エネルギー生産やタンパク質合成に関与し、300種類以上の酵素反応をサポートします。
カカオ/ナッツ類/シード類/アボカド/ほうれん草
<必須アミノ酸>
タンパク質を構成する有機化合物の中でも体内でも合成できないので食から摂取します。
ブロッコリー/キャベツ/さつまいも/ナッツ類/シード類
⚫︎まとめ
健康で豊かな食生活の為には、タンパク質をはじめとする 3 大栄養素、 ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養バランスの取れた食事が大切ですね。
私は比較的自由にお昼の食事を楽しむようにしており、朝と夜は調整しながら食事をするようにしています。
無理することなく自分に合った食事のリズムを見つけながら、健康的な肉体を内側からケアする心掛けをしていきたいですね。
様々なヨガスタイルを経験し、2015年からアーユルヴェーダとアイアンガーヨガを学び、2021年4月にスリランカ政府認定のアーユルヴェーダアドバイザーの資格を取得。『Beauty&Well-Aging』をコンプセプトに、ヨガとアーユルヴェーダを通じて、健やかで、快適な毎日の過ごし方を提案している。オリジナルのレギュラークラスやイベントクラス、ワークショップなどを湘南・西湘エリアを中心に主催。また、企業向けのヨガクラスや自治体主催のイベントにも多数参加。
アーユルヴェーダの知識を活かし、商品開発・監修やメニュー開発など食に関わるプロデュースにも携わり、2022年12月に辻堂にアーユルヴェーダをコンセプトにした南インドカレーの店"PURNA EAT&STUDIO"をオープン。
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