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実録「身近な場所で樹木や草花を楽しんでみました」冬編

実録「身近な場所で樹木や草花を楽しんでみました」冬編

寒い冬、外にでるのが億劫になります。でも冬ならではの楽しみがあります。また、人間にはとても良い効果があるといわれているフィトンチッドも、夏と比べて量は減りますが冬にも放出されています。

出発は朝8:30。気温は3度と少し寒いですが、午前中の早い時間であれば雲が少なく、遠くまで見渡せることを期待。さあ手袋とマスクを持って出発です。

 

歩いて5分の小さな公園


まずは徒歩5分ほどの小さな公園へ。この時間は犬の散歩をしている方々がちらほらいます。


常緑樹であるシラカシやヤマモモなどはどの季節でも変わらない姿を見せています。落葉樹は葉を落として姿を変えていました。

果実を多く観察できます

シラカシの根元には、どんぐりが落ちています。


落葉樹では、枝から離れていない様々な果実を見ることができます。多くの白い果実が残っているのはセンダン。


青い空に映えてとてもきれい。寒さが深まるにつれて、黄緑色~クリーム色~白に変わってきました。


地面にも落ちていて、触ってみるとふんわりしており、中には種子がありました。他にアキニレも茶色い果実が残っていますし、ネムノキはマメ科特有の枝豆に似た果実が残っていました。



おっと、ヒヨドリがやってきました。


落ちているセンダンの白い実をつつき、枝に残っている実を食べています。


センダンにとっては、ヒヨドリのふんとして、種子が遠くに散布されるので、ねらいどおりといったところでしょうか。

もう一つの公園へ

さあ、遠くの山々を眺めながらもう一つの公園へ移動です。


冬は乾燥しているため、大気が含むことができる汚染物質やちり、水蒸気の量が少なくなり、夏などと比べて空気が澄んで、遠くの景色や夜空の星がより見えやすくなります。

この時間帯は、気温は低いのですが、風も弱く、陽射しを浴びることができるところは暖かく、とても気持ちがいいです。

遠くまで見渡せます



さて、遠くに富士山が見えました。ここの場所では、大山と丹沢の山々の後ろに先端のみしか見られないのですが、木々の間からではありますが、くっきり見ることができます。

公園に到着。ここの遊具で遊んでいる子どもたちの笑い声が聞こえてきます。


半分以上が落葉樹、カヤ、シイノキ、ヒイラギなどの常緑樹もかなりあり、季節によって表情が変わるのがとても面白いです。

鳥の声が聞こえてきます

さまざまな種類の鳥の鳴き声が聞こえます。でもなかなか近くまでは来ません。


冬はあまり大きな声では鳴かないという話もあり、耳を澄ませて聞いてみたいところです。


葉が落ちた木々では、鳥の姿が見つけやすいです。なかなか鳥の名前を覚えることができないでいるのが悩みです。

冬芽を多くみることができます。



モクレンの花には、ビロードのような冬芽があります。触ってみるととても気持ちがいいですね。


春には花や葉になっていく準備が進んでいます。他にもサクラなどの冬芽がわかりやすいですね。秋の時期と比べ成長しているのがわかります。

普段暗いエリアにも日光が入っていました


今日は、もうひとつ横穴古墳群のあるエリアに立ち寄りました。


墓群に沿うように散策路が整備されているのですが普段は暗くてジメジメしています。


このエリアにも日光が入り、明るくなっていました。ここからも丹沢の山々や富士山が見渡せます。

 

少し大きな公園へ

そして、最後に、少し大きな公園へ。そこでは犬を連れた方々が6〜7名集まって話をしていました。


また、真ん中にある芝生広場のまわりの1周150メートルほどの道をランニングしている方もいました。

赤い花と赤い果実がありました


赤い花が咲いています。


そうサザンカ(山茶花)です。


この時期に咲く花としては、ツバキと共に代表的ですね。もう少しするとロウバイやマンサクといった黄色い花が咲き始めます。


赤い実が見えました。クロガネモチです。


赤い実が多く見られるのは、葉っぱの緑色と補色関係にあるので、鳥がみつけやすいからだという説もあります。鳥に食べてもらい、種子を散布してもらおうという樹木の生存戦略の一つなのでしょう。

樹皮の違いを楽しみました

樹皮を触ってみました。


比較的すべすべしているケヤキは、陽があたっているところはとてもあたたかくなっていて、そうではないところは冷たくなっていました。


コナラの木は、コルク層があり、陽のあたっていないところも暖かな感じがします。


他にもカエデは、しっかりとした樹皮で、固さを直接感じることができます。樹木の違いによって、感じることは様々です。

 

寒い日々が続くと寒い外に出るのが億劫になります。でも、出て歩き始めてみると様々な体験ができます。


フィトンチッドは、葉だけではなく枝や幹からも出ているので、夏に比べると量は減りますが冬でも森から放出されています。


様々な森林浴の効果は十分あるのです。ぜひ身近な森へお出かけください。

こちらも参考に

「五感を用いた森林の楽しみ方<冬編>」

https://hakojo-lab.jp/media/2018/02/01/144



この記事を書いた人

高田裕司(たかだゆうじ)

中小企業診断士、森林セラピスト、キャリアコンサルタント、森林インストラクター

親子、小学生から高齢者までの様々な方のご案内を担当。NEALインストラクターでもある。

植物の生態やネイチャーゲームを取り入れた臨機応変な対応には定評があります。
経営コンサルタントとして、農業者支援を数多く実施。50坪ほどの家庭菜園での野菜づくりとランニングが趣味。

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