
冬至を越えて、冬が深まるときの養生
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国民の約6割が入浴習慣のあるという日本(出典:「お風呂大好き日本人!あなたは毎日入浴する?」(モラタメ調べ)http://www.moratame.net/wp/exp/archives/1299 )。
お風呂離れが進んでいるとはいっても、まだまだ世界でも稀に見る入浴大国です。もう一つ、日本で暮らしていると気づかない日本人独特の習慣に「化粧水でのスキンケア」というものがあります。
入浴と化粧水。一見関係ないように見えるこの二つに、どのような特徴があるのでしょうか。今回は、「水」に関する日本独特の文化の根源を探っていきます。
経済産業省による生産動態統計によると、国内向け化粧品集荷品目の中でも過去10年間の化粧水出荷額はナンバーワン。
それ以前はファンデーションと争っていましたが、現在では圧倒的な差を付けています。一方で、海外では化粧水を使わない方の方が多く、乳液やクリームで保湿するのが基本です。
或いは、日本のように保湿目的で塗布するような使い方ではなく、コットンで拭き取る使用方法で、「ローション」ではなく「トナー」と呼ばれているのだそう。
保湿は乳液やクリーム等のみ。日本人は一人あたりの化粧品の使用品目が多い傾向もあるそうです。
日本は小さな島国であり、山と海が近い地形から急流の河川が多く、澄んだ水を得やすい環境です。
また豊富な地下水脈があることから水資源の豊かな国でもあります。
そのためか、日本に仏教が伝わる遥か以前より、万物に八百万の神々に礼拝を行う前に心身の穢れ(汚れ)を落とす禊(みそぎ)に際し、水を浴びたり、浸かったりする「斎あみ(ゆあみ)」を行っていたのだとか。
最も古い文献しては「古事記」や「風土記」に「ゆあみ、ゆかわあみ」という沐浴を行っていた記述があるそうです。
「湯」の語源は「斎」であると考えられており、水を浴びるという「斎浴み的文化」は現代まで引き継がれていると言えるでしょう。
日本で初めて誕生した化粧水は江戸時代にまで遡ります。
『蘭引(らんびき)』と言われる今で言う水蒸気蒸留器のようなものを使って、ノイバラの花から作るフローラルウォーターが起源と言われています。
「蘭」の字が使われている通り、この方法はオランダから伝わったとされ、江戸時代後期の『都風俗化粧伝(みやこふうぞくけわいでん)』では、「花の露のとりよう」として「化粧してのち、はけにて少しばかり顔にぬれば、光沢をいだし、香をよくし、きめを細かにし、顔の腫物をいやす」と艶や芳香を与え、炎症を鎮めるような効果の記述があるそうです。
このフローラルウォーターは「花の露」という商品名で流通し、一般庶民にも人気を博したのだとか※。
海外では、日本のように化粧水をパシャパシャをつける様子を「まるで汗を付けているようだ」と言われることもあるようですが、水浴びの文化が根付いた日本では水を付ける感覚を気持ちよく感じる独特さがあるようです。
日本の化粧水は、保湿、美白、抗炎症、ニキビケア、収れん、敏感肌向け、シワ改善等、非常に幅広いラインナップがあるだけでなくそのテクスチャーも様々です。
昔から水に親しみのある文化だからこそ、日本の化粧水研究は発展してきたのかもしれません。
「日本美容」とも言えるお風呂と化粧水。毎日の美容と健康に楽しんでみませんか。
※参考:「お化粧ヒストリー03 化粧水は手作りも」(ポーラ文化研究所HP “ https://www.cosmetic-culture.po-holdings.co.jp/culture/history/3.html “)
この記事を書いた人

箱崎 かおり(はこざき かおり)
物質工学修士・コスメコンシェルジュインストラクター・化粧品成分上級スペシャリスト・ダイエットプロフェッショナルアドバイザー・入浴指導士・デントフェイシャルケアセラピスト・MAQUIA(集英社)公式ブロガー
化学専攻のリケジョという背景から、「科学的根拠のある正しい美容知識」の普及活動に従事。研究会や学会などで取得した知識を美容業従事者、消費者へわかりやすく情報公開し、美容の情報リテラシー向上に努める。美容セミナー講師や記事監修、企業サポートを行う。科学的観点から消費者に心理的・時間的負担を軽減した「お金と時間をかけない美容法」を提案。
公式サイト「理系美容家かおりのキレイになる美容科学」:http://rikei-biyouka.com/
かおりんMAQUIA公式ブログ:https://maquia.hpplus.jp/blog/account/kaorin_maquia/detail

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