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アーユルヴェーダによるハチミツの効果効能

アーユルヴェーダによるハチミツの効果効能

少しずつ寒さが増して、体の冷えや乾燥も感じやすくなり、⾵邪や感染症対策に敏感になる時期ですね。

私の⾵邪のひき始めの対策法は、スパイスティーやハーブティー、ハチミツ(マヌカハニー)を摂ることです。
だいたい、この3点を意識して数⽇摂るように過ごしていると、悪化することは殆どありません。

もちろん、体を冷やさないとか、⾷べ過ぎないとか、睡眠をちゃんと取るなどのセルフケアも同時に⾏う必要はありますが、⼤抵は 3〜4 ⽇ぐらいで正常な感覚に戻っていきます。

直ぐには薬を飲まず、⾃然治癒⼒のチカラを引き出していくことを積極的にするようにしていけば、⾃⼰免疫⼒も⾼まります。

スパイス、ハーブ、ハチミツなどはアーユルヴェーダでは古くから薬として使われているので、⾃分の体の状態や症状をみながら、⽇常に取り⼊れていきましょう。

今回はアーユルヴェーダの観点でハチミツについてご紹介させていただきます。

ハチミツは、サンスクリット語で Madhu(マドゥ)と呼ばれています。

アーユルヴェーダの医学書のひとつ"スシュルタ・サンヒター"にハチミツについての記述があり、次のように書かれています。


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スシュルタ・サンヒター総論45 章より

蜜は⽢く、渋みの後味を残し、乾性、冷性、健胃的、美形的、強壮的、軽くして和、美味、溶解性(Lekhanam)でまた発酵性(Sandha-nam)である。

潰瘍および眼に対し、浄化作⽤ならびに治癒作⽤があり、強精性、収飲性で、体内すべての極⼩の通路、⽑細管にまで浸透する。

脂肪を減じ、ヴァータ・ピッタおよびカパの失調を静め、シャックリ、糖尿、呼吸困難、咳、⾚痢、嘔吐および渇に治効がある。

駆⾍性、抗毒性、和軟であって、ドーシャの失調を抑える。それは軽いため、ヴァータ・カパの失調を抑え、その粘性と⽢、渋の味によって、ヴァータおよびピッタの失調に対抗するのである。
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医学書なので、少し堅苦しく記載されていますが、ハチミツには下記の効果効能があります。

  • 体を温める効果がある
  • ハチミツに含まれる糖分は、消化器系に吸収されやすく、直ぐにエネルギーに変わる
  • 吸湿性があるため治癒効果が早く、治癒組織の乾燥を防ぐ
  • 鎮痛効果がある
  • 夜尿症障害に効果がある
  • 抗酸化作⽤があるため肌トラブルを改善し、アンチエイジングの効果がある
  • 喉の渇きを潤す効果がある
  • 整腸作⽤があり下痢、嘔吐などの症状を改善する
  • 脂肪の代謝を⾼めてデトックス効果を引き上げる
  • ⽬と視⼒の回復、維持に有効
  • しゃっくりを治める
  • 細菌やウィルス性と戦う⽩⾎球を強くする
  • 抗菌効果がある
  • ⾼⾎圧の予防に効果的(カリウムが多く含まれているため、余分な塩分を排出し、⾎圧を下げる)
  • 体内の⽼廃物を燃やしダイエット効果がある
  • ビタミンが豊富


 

ハチミツはアーユルヴェーダで有益な⾷べものとされていますが、気をつけなければいけないことは、ハチミツは加熱してはいけないということです。

ハチミツは熱性の性質なので、アーユルヴェーダではハチミツは⾮加熱のものを選び、使⽤するときも熱を加えることはしないようにと書かれています。
具体的な記述は次の通りです。

  • ハチミツは、熱い⾷品と混ぜ合わせてはいけません
  • ハチミツは、加熱してはいけません
  • ハチミツは、温度の⾼い環境で作業している時に⾷べてはいけません
  • ハチミツは、⾬⽔、熱い⾷物、⾹⾟料の効いた⾷物、ウイスキー、ラム、ブランデーのような発酵飲料や、ギーやマスタードと決して混ぜ合わせてはいけません
  • ハチミツは、多種類の花の蜜を含みます。そして、その幾つかは有毒である場合があります。毒には、熱いまたは刺激性(ushna)の性質があります。蜂蜜が⾟くて⾹⾟料のきいた⾷品を混ぜ合わせられるとき、有毒な特性は強化されて、ドーシャのアンバランスを引き起こします。



このように、アーユルヴェーダでは、「ハチミツは加熱してはいけない、または⾝体が熱を帯びている状態で⾷してはいけない。」とされ、古典には加熱されたハチミツを摂ることで重篤な健康被害や死に⾄るといった記述もあります。

しかし、最近では調理にハチミツを使うことも多く、加熱することも少なくはありませんが、できれば加熱する際は違う⽢味料を使うことをお勧めします。

ハチミツを加熱すると、AGEs(糖化最終化合物)が⽣成され、このAGEs が糖尿病性⾎管合併症、動脈硬化を発症しやすくなることが最近では報告されています。

⾮加熱のままなら造⾎や⾎管強化の作⽤があるのに、わざわざ加熱して健康リスクを⾼めるAGEs を増やす必要はないと思います。
また、⽣のハチミツのままなら、熱に弱いビタミンC や酵素が有効に働きますが加熱してしまうと失われてしまいます。

ハチミツは⼈⼯的には作れない⾃然の恵みです。スプーン⼀杯の中に凝縮された成分を余すことなく受けとるには、やはり、加熱しないでいただく⽅が好ましいと思います。

 

ハチミツを使った⾵邪対策ドリンク


①吐き気/⾵邪/咳
トゥルシーティー(バジル)にティースプーン2 杯のハチミツを混ぜて飲む

②⾵邪/咳
⾵邪の咳・呼吸が苦しい時には、ティースプーン2 杯のハチミツと同量のジンジャージュースを混ぜて飲む

③喘息
ハチミツとジンジャージュースを合わせたものに、同量の⿊胡椒(粉)を加えたものを1⽇3回服⽤する


①のドリンクは⾵邪以外の時でも飲みやすくて美味しいので、疲れた時やストレスを感じた時にもお勧めです。

体調不良は⽇頃の疲労やストレスとも関わっていますので、⽇常的にハチミツを摂取してストレスフルに過ごしていきましょう︕


この記事を書いた人

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【プロフィール】

Chico(ヨガインストラクター)

 

2008年にヨガに出会い、その頃に抱えていた身体の不調が改善され、それをきっかけにヨガに興味を持ち、2009年より指導者の道に進む。

様々なヨガスタイルを経験し、2015年からアーユルヴェーダとアイアンガーヨガを学び、2021年4月にスリランカ政府認定のアーユルヴェーダアドバイザーの資格を取得。『Beauty&Well-Aging』をコンプセプトに、ヨガとアーユルヴェーダを通じて、健やかで、快適な毎日の過ごし方を提案している。オリジナルのレギュラークラスやイベントクラス、ワークショップなどを湘南・西湘エリアを中心に主催。また、企業向けのヨガクラスや自治体主催のイベントにも多数参加。

アーユルヴェーダの知識を活かし、商品開発・監修やメニュー開発など食に関わるプロデュースにも携わり、2022年12月に辻堂にアーユルヴェーダをコンセプトにした南インドカレーの店"PURNA EAT&STUDIO"をオープン。


<patagonia TO UNITED ARROWS プロセールス/Real Stone アンバサダー>

 

 

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