年々、暑さが増しているので地球沸騰化を実感しています。 今年の夏もホントに暑くて⼤変でしたね。
暑さのピークは過ぎたようですが、⾝体の中には夏に蓄積した"PITTA(ピッタ)"がまだ残っている感じがあります。
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・PITTA(ピッタ)とは
アーユルヴェーダの概念では⽕のエネルギー、熱エネルギーのことです。
⽕の本質は『熱い』『燃える』ということです。
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アーユルヴェーダでは、夏の時期はピッタ(⽕のエネルギー)が増え、秋にはヴァータ(⾵のエネルギー)が増えると⾔われていますが、季節の変わり⽬である今頃に、
体内に蓄積した熱を取り除いておかないと、『熱』に関連のある症状がおきることがあります。
・熱と関連のある症状
① ⽪膚炎、⼝内炎、肝炎などの炎症
② 疲れ⽬、充⾎、不眠、頭痛
③ 空腹、異常な喉の渇き
④ 痔などの出⾎性の病気になりやすい
⑤ 傷が化膿しやすい
⑥ 発熱、⽕照り、シミ、ソバカス
⑦ 下痢
⑧ 失神
⑨ イライラ、怒りっぽくなる
⑩ 免疫⼒が下がり感染症にかかりやすくなる
熱というのは基礎代謝や新陳代謝やホルモンバランスに関わり、⽣命活動において必要なエネルギーなのですが、過剰に働くと体内を消耗させてバランスを崩してしまいます。
余分な熱を取り除く時に、ただ単に"冷やす"のではなく、粗熱を取るという"冷ます"感覚が大事なので、アイスや氷⼊りの冷たい飲み物を摂るのではなく、葡萄や桃や梨などの温性の果物で潤いを与えながら、熱を取り除いてくれる⾷べ物がオススメです。
これから迎える秋の「ヴァータ」(⾵のエネルギー)は特に乾燥を引き起こすので、これらの果物はピッタ(⽕のエネルギー)とヴァータ(⾵のエネルギー)の鎮静に対してどちらにも効果的です。
しかしフルーツを毎⽇摂るのは⼤変だという⽅にオススメなのが"レーズンウォーター"です。
レーズンは⻑期保存も可能で、⼿に⼊りやすい上に栄養価も⾼い素晴らしい⾷品です。
今回はアーユルヴェーダの養⽣法のレーズンウォーターについてご紹介します。
🔹レーズンについて
レーズンの栄養成分(※⽇本⾷品標準成分表から⼀部抜粋)
・分量 100g
・カロリー 300kcal
・脂質 0.2g
・コレステロール 0mg
・ナトリウム 12mg
・カリウム 740mg
・炭⽔化物 81g
・⽔溶性植物繊維 1.2g
・不溶性植物繊維 2.9g
・タンパク質 2.7g
・ビタミンC 0mg
・鉄 2.3mg
・ビタミンB6 0.2g
・マグネシウム 31mg
・カルシウム 65mg
栄養成分表から⾒て分かるように、レーズンはカリウムを多く含んでいます。
カリウムは、体内に存在する量がもっとも多いミネラルで肝や筋⾁の細胞の中に多く存在し、⽣命維持活動の上で⽋かせない役割を担っています。
🔹カリウムの効果効能
① 高血圧の予防
② 筋肉の働きを良くする
③ 浮腫の解消
①高血圧の予防
体に含まれている余計な塩分(ナトリウム)を体の外に出す効果があることから、血圧を下げる代表的な栄養素です。
② 筋肉の働きを良くする
カリウムは、ナトリウムとともに、神経伝達や筋肉の収縮において重要な働きを担っている為、筋肉が正常に動作せず、痙攣や運動能⼒の低下に繋がることもあります。
③ 浮腫の解消
塩分(ナトリウム)は浮腫の原因にもなるので、余分な塩分を汗や尿として体外に排出させ、
血液や体液の巡りを良くします。
上記の3 点により、アーユルヴェーダでも血液の流れを安定させ、体のストレスや疲労を軽減し精神を安定させると⾔われています。
しかし、レーズンはドライフルーツなので乾燥しているため、水に浸して食すことをオススメしています。また、カロリーが高い食品なので、食べ過ぎには注意が必要です。
滋養しながら、季節の変わり⽬と秋の不調を整える"レーズンウォーター"を一日一杯飲んで乗り切りましょう!
🔹レーズンウォーターの作り⽅
⽤意するもの
・レーズン
・ミネラルウォーター
・鍋(ホーローやステンレスが理想)
−オプション−
・シナモン
・メープルシロップ
作り⽅(1杯分)
① ⼤きめのマグカップ(200cc程度)に、オイルコーティングされてないレーズンを40粒ほ
ど⼊れる(⼿のひらのくぼみに収まる程度が理想)
② 常温の浄⽔またはミネラルウォーターをたっぷり⼊れて蓋をし、そのまま⼀晩置いてお
く
③ ②を鍋に⼊れて⽕にかける。
④ 弱⽕で沸騰させてレーズンがふっくらするまで⽕にかける。
⑤ブレンダーでジュース状にする
⑥ お好みでシナモンやメープルシロップを⼊れる
※温めない場合には④を省略して構いません
−完成−
おすすめのレーズン
・オイルコーティングされてないもの
・砂糖などで⽢みをつけていないもの
・オーガニック(無農薬)なもの
飲むタイミング
・朝起きて⽩湯を飲んでから
・⾷事の30分前ぐらいに
・⽢いものが⾷べたくなったとき
・⼣⽅の疲れが出やすいとき
・⽣理前に⽢いものが欲しいとき
・便秘になりやすいとき
・疲れて夜ごはんを⾷べすぎてしまうとき
⾃然の⽢みに癒され、⼼も体も満たしてくれるので是⾮お試しくださいね!
この記事を書いた人
【プロフィール】
Chico(ヨガインストラクター)
2008年にヨガに出会い、その頃に抱えていた身体の不調が改善され、それをきっかけにヨガに興味を持ち、2009年より指導者の道に進む。
様々なヨガスタイルを経験し、2015年からアーユルヴェーダとアイアンガーヨガを学び、2021年4月にスリランカ政府認定のアーユルヴェーダアドバイザーの資格を取得。『Beauty&Well-Aging』をコンプセプトに、ヨガとアーユルヴェーダを通じて、健やかで、快適な毎日の過ごし方を提案している。オリジナルのレギュラークラスやイベントクラス、ワークショップなどを湘南・西湘エリアを中心に主催。また、企業向けのヨガクラスや自治体主催のイベントにも多数参加。
アーユルヴェーダの知識を活かし、商品開発・監修やメニュー開発など食に関わるプロデュースにも携わり、2022年12月に辻堂にアーユルヴェーダをコンセプトにした南インドカレーの店"PURNA EAT&STUDIO"をオープン。
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