~森は女子の味方~
はこねのもりからキレイ、始まる。

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日本の森林 自然と人を繋ぐ香りを求めて 黄鶲(キビタキ)

日本の森林 自然と人を繋ぐ香りを求めて 黄鶲(キビタキ)

目覚めの香り

瑞々しくしっとりとした早朝の空気は、これから太陽とともに立ち昇る、いきいきとした生命の香りを前に、植物達の輪郭を徐々に浮き上がらせ、一筋の細く涼やかな風を、私達の心と体に沁み渡らせてくれます。青や赤、紫色、紫陽花も鮮やかさを増し、深緑の眩しい季節を迎えました。皆様、お元気でお過ごしでしょうか?夏の朝の心地良い目覚めは、いつも植物達の香りで、満ちています。

夏 季節の過ごし方(RITU—CHARYA)

丁度梅雨の時が満ちた頃からでしょうか、夏から初秋にかけて、アーユルヴェーダでは、トリ・ドーシャ(ヴァータ・ピッタ・カパ)のうち、ピッタ(PITTA)の季節を迎えると言われています。ピッタは、宇宙の万物を構成する、空・風・火・水・地の五元素のうち、春からの湿った水の性質を帯びながら、熱く、いきいきとした生命力に溢れ、鋭く、軽やかな火のエネルギーを多く持つとされています。盛夏には汗ばむ暑い日も増え、イライラしたり心が落ち着かないような時は、瑞々しく清涼感を感じられる、水辺や森林のような場所が身近にあれば、直射日光を避けながら、ゆっくりと静かに過ごしたり、美しい自然の景色を眺めながら歩いて、フィトンチッドに包まれながら森林浴をすると、次第に心が和らぎ、リラックスしている自分に気付きます。激しい運動は避け、うっすらと汗をかく程度の日々の適度な運動や、身体を涼やかにしてくれる水泳等、水に触れてみることも、季節に添い、自然のリズムと調和していく、健やかな生活リズムを生み出してくれます。

夏の夜は、青い草原の海で時を越えて〜ラベンダー〜

華奢な枝を風になびかせ、青みがかった紫色の花穂は、まるでアメジストのように美しく輝いています。


ラベンダー 学名 Lavandula angustifolia  科名 シソ科 

lavo(洗う)、lividus(鉛がかった青色の)。日本でも、富良野や全国各地のラベンダー畑等、初夏を彩る風物詩として有名ですが、目を瞑るだけで、暑さを洗い流し心を鎮めてくれるような色と香りが蘇り、うっとりと幸せな気持ちに満たされて好き、という方も多いのではないでしょうか。安らぐ清楚な香りとともに、抗菌・抗真菌作用を持つハーブで、古代ギリシャ・ローマでは、入浴剤や洗濯の香料として使われ、古代エジプトでは、ミイラ作りや儀式にも使われたと言われています。ツタンカーメン王のお墓が発掘された時、ラベンダーの香りが残っていたという有名な話がありますが、3000年もの時を越えて、古代を生きた人々と今この瞬間も、いつも繫がっているようで、植物達の時空を越えた魅力に、いつも感動と愛おしさを抱きます。寝苦しい夜は、ラベンダーや、ご自身のお好きな香りの植物達で、心地良く眠れるベットメイキングを一度試してみてはいかがでしょうか。きっと、時を忘れ、心地良い朝の目覚めを導いてくれるでしょう。

手の温もりが心を癒す Beauty セルフケア

お好きな香りの入浴剤でバスタイムを過ごして、ベットメイキングをした後の就寝前のひとときは、お部屋に自然の風を取り入れ、照明は少し暗く落ち着けるようにしたら、自分の両手の手の甲、掌を、ゆっくりと触ってみてください。昔から、手はよく人に例えられ擬人化されてきたように、手には貴女の様々な心が表れています。手を重ねて、ゆっくりと深呼吸をしてみると、じんわりとした温もり、柔らかさ、厚みや重みが感じられ心に伝わってきます。特別な方法や難しい手技は、必要ありません。ただゆっくりと包み込むように優しくご自身の手に触れてみてください。新しい生活様式に少し戸惑いながらも馴染んでくると、人と人との触れ合いに、恋しくもどかしい気持ちが湧いてくるのは、動物達が互いにグルーミングをするように、私達人間も、人との触れ合い、その中に、自分の存在を見つけ、確かめることで、心の安定に繫がっているからなのかも知れません。世界で様々な変化が起こる中、日々頑張っている自分自身に、「ありがとう」と声をかけながら肌に触れて、沢山労って大切に愛してあげましょう。

風に乗って 日本の四季の香り

時折、深緑の枝葉を大きく揺らす熱い風は、音や温度、香りが、幾重にも重なって、動植物達の息遣いが肌で感じられるようで、胸が一杯になります。熱い風に任せるまま、そっと目を瞑って、両腕を広げて深呼吸をしたら、オレンジ色のトパーズのように輝く黄鶲(キビタキ)の美しい歌声に乗って、空へふわりと舞い上がり、自由に旅しているような心地です。少しずつ外出する機会も増え、人と人がお互いに相手を気遣う想いに触れた瞬間、訪れて良かったと、日本を誇りに嬉しく思うことが多くなりました。身近な自然や森林、そして大地の恵み溢れる温泉や郷土食、土地ならではの文化。久しぶりに、日本の四季の香りに触れ、五感を呼び覚ます素敵な計画を、立ててみてはいかがでしょうか。瑞々しい生命力溢れる夏、皆様、笑顔で健やかな日々をお過ごしください。


この記事を書いた人

工藤 知恵

森林セラピスト、AEAJアロマセラピスト、インストラクター、ハーバルセラピスト、アーユルヴェーダセラピスト
日本産のアロマ、ハーブの普及、地域活性に取り組む。

こころとからだ、箱根の豊かな森林で、ゆっくりと深呼吸。
森林に触れると、現代を生きる女性に役立つ、嬉しいが一杯です。
森林セラピーを、身近に楽しく触れていただけるよう、お伝えしていきたいと思います。

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