みなさん、こんにちは!はこじょ講師の龍崎です。
私の仕事はヨガ講師という仕事がメインですが、そのおかげで様々な年代の方とお付き合いをさせて頂いております。
私が生まれる前のお話を聞かせて頂くこともあり、日頃から様々な情報に触れる機会を大変ありがたく思っております。
今日はそんな私よりも年を重ねた方との会話の中で、気がつかせて頂いたことをヨガ哲学のお話と絡めてお話させて頂きます。
興味のある方はどうぞお付き合いくださいませ。
モノを持つことに喜びや幸せを見出してきた時代
戦後まもなく何も無い状態から少しずつ町をかたち創り、都市をかたち創り、今の日本を創り上げてきた世代の方からすると
「家族を持つ」
「家を買う」
「車を持つ」
など今まで「無い」状態から「有る」状態になることでさらに豊かさや幸せを感じてきたそうです。
もちろん今の時代よりもずっと物質的に不足していた時代を生きてきた方は「無い」から「有る」を見出すのはとてもお上手です。
野菜だって皮から茎や葉、すべて食べるという大切に食べ物やモノを扱う精神は
「なにも無い」
という状態を知っているからだと思います。
その一方ですでに物質的に「有る」状態から生まれてきた世代からすると「無い」という状態を知らない場合は、「有る」ことが当たり前のことになってしまうのはしょうがないことなのかもしれません。
所有しない文化、生き方にシフトしていく時代
そんな中で今の時代「所有しない文化・生き方」というスタイルが広まりつつあります。
家をシェアする“シェアハウス”や車をシェアする“シェアカー”、働く女性も増えてきており家の仕事をアウトソーシングすることで仕事と家事のバランスをとっている方もいらっしゃいます。
さらに必要最小限のモノしか持たない暮らしをする人、「ミニマリスト」という言葉も生まれました。
つまり「何も無いから有る状態を創り上げてきた時代」から「すでに有るから無い状態を創り上げる時代」に変わりつつあるのかもしれません。
私自身は「有る時代」に生まれた世代ですが、今では例えば沢山買い物をしてモノを持つことよりも、自然の中で過ごす時間の方が好きです。
でもそれは私自身が物質的に恵まれた環境で過ごしてきたからこそ「有る」から「無い」ことへの豊かさや喜びを感じるのかもしれません。
足るを知ることはどんな時代になっても大切な生きる知恵
以前あるヨガの哲学をご紹介させて頂きました。
ヨガの言葉で「サントーシャ・足るを知る」という言葉です。
過去記事はこちら「今の自分のままでも思考が変われば自信は手に入る」「無いもの」に意識を向けるのではなく「有るもの」に意識を向けていくことが心の平穏を保つ上で大切である
というヨガの教えの一つになります。
この「足るを知る」という精神が身についていればどのような時代に生きても心に豊さを感じることができます。
「無いものねだり」という言葉がありますが、まさにその言葉の通り持っていないものを欲しがっている状態って何だかとても切ない気持ちになりませんか?
「無い」には無いなりの喜びや得るものがあります。
「有る」には有るなりの苦労や失うものがあります。
逆もしかり…
「無い」には無いなりの苦労や失うものがあります。
「有る」には有るなりの喜びや得るものがあります。
つまり「無い」も「有る」もどちらが良い、悪いではなく、どちらにも喜びや苦労、得るものや失うものがあります。
この両方に気がつけると決して「自分ばっかり…」という不満の気持ちは起こらないはずですが、仮に自分自身がどのような状況になっても
「今、自分の周りにあるものすべては当たり前ではない」
ということに気がつくことがとても大切ですね。
「あたりまえ」の反対は「ありがたい」
「あたりまえ」という言葉の反対の意味を持つ言葉をご存知でしょうか?
「当たり前」の反対は「有り難い」です。
「ありがたいな~ありがたい、ありがたい…」
このような気持ちになっている時はとても感謝を感じられている時ですよね。
文字通り「有り難い」、有ることが当たり前ではないということです。
「なんでも当たり前ではないのだな」
このことに気がつくことは日々心に太陽を、感謝の光を感じながら生きていくことができる一つの方法です。
真冬の日本、寒い日が続きますが、心は暖かくして過ごしたいものです。
あなたの心にも太陽の光が届くことを願っております。
ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
この記事を書いた人
龍崎 紗也加
ヨガインストラクター・はこねのもり女子大学講師
体と心に効くヨガを提案・実践中。
海の近くに移住し、ヨガ・サーフィン・野菜作りなど自然と親しむ生活を送っている。