生理前になると、イライラしたり、気持ちがものすごく落ち込んでしまったり、肌が荒れたり……そんな症状に頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。
こういった生理前にこころや体のバランスが不安定になることをPMS(月経前症候群)と呼びます。
生理前の不安定な精神状態に、「こんな自分が嫌だ……」と自己嫌悪になってしまう人も多いのですが、PMSは女性ホルモンの変動などによって起こるもの。
ホルモンバランスの変動は言わば、自然現象です。
自分を責めるのではなく、女性ホルモンのリズムを知って上手に予防・軽減しましょうね。
女性ホルモンのリズムって?
女性ホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンという2種類のホルモンで成り立っています。
エストロゲンは女性らしさを作るホルモンで、自律神経や感情、脳や筋肉などの働きにも関係しています。
一方、プロゲステロンは、女性が妊娠をした時に正常に各臓器が働くよう作用するホルモンのこと。
月経が正常な場合には、約28日間のサイクルでこの両者が増減しながら分泌されているのです。
そのサイクル周期こそが、わたし達女性のこころと体に密接に影響しています。
月経周期って?
女性の月経周期は以下の4つの時期に分けられ、時期によってエストロゲンとプロゲステロンの分泌状態が変わり、こころや体にも変化が出てきます。
この周期を繰り返して月経は行われるのです。
月経開始1〜7日目:月経期
月経開始8〜14日目:キラキラ期(卵胞期)
月経開始15〜21日目:ニュートラル期
月経開始22〜28日目:アンバランス期
個人差がありますが、PMSの重い症状に悩まれる人の多くが不調を感じやすいのは、月経前のアンバランス期。
この時期はプロゲステロンがたくさん分泌され、こころや体に不調が出やすい時期です。
また、同様に月経中も心身ともに不安定になりがちな時期。月経が終わったキラキラ期(卵胞期)には、エストロゲンがたくさん分泌されて肌に潤いが戻り、女性として最も綺麗になる時期を迎えます。
こころも安定して前向きになるので、活動的に日常を過ごすことが出来るようになります。
PMSの軽減に効果的な方法とは?
ずばり、PMSの軽減に効果的なのは各周期に合わせたライフスタイルを送ること。
特に、こころも体も軽やかなキラキラ期(卵胞期)〜ニュートラル期の過ごし方が大切になります。
この時期は、明るく活動的に過ごしやすい時期。
このタイミングで、質の良い食生活や適度な運動、体幹を整えるストレッチなどをすることで、体全体のバランスを整えやすくなります。
心身ともに安定している時期に体のバランスを整えておくことで、その後に訪れるアンバランス期〜月経期の症状も軽くする効果が期待出来ます。
代謝が高まり、骨盤が閉まって交感神経も優位になるので、ダイエットにもこの時期がおすすめ。
一方、アンバランス期〜月経期は、むくんで体が重くなり、食欲が増えがちに。便秘や気持ちのイライラ、吹き出物などのトラブルが起こりやすい時期でもあります。
感情の起伏はコントロールするのもなかなか難しいですが、「今はアンバランス期だから、しょうがない」と割り切って、あまり神経質にならずにゆったりとリラックスして過ごすことを意識してみることが大切。
体を温めたり、好みのアロマオイルやクリームでマッサージをして老廃物の排泄を促すと、リラックスの一助にもなり、おすすめです。
アンバランス期〜月経期は、無理せずリラックスして過ごすことが大切。
自然の中に身を置いて、流れる小川の音に耳を澄ましてみたり、森林の中を歩いてみたり、ゆったりと流れる時間を感じられる場所に出掛けてみるのもいいかもしれませんね。
この記事を書いた人
岩間 歩
ヘルシーフード&ヘルスケア インストラクター
健やかに毎日を過ごすために必要なTipsを提案。
こころとからだに嬉しいヘルシーフードに特化。
執筆やレシピ提供、イベント開催など幅広く活動中。
フード、ヘルスケア全般の記事を担当。