11月10日開催 ~はこじょプレミアム~「音と香りの森林セラピーツアー」イベントレポート
11月10日(日)実施レポート。今回も天気予報は覆り、当日は曇り予報となり、秋の森を案内ができました。まず森へ入る前に、今日の身体の状態をご自身で把握して頂きました。今日の寝起きは良かったか、まだ寝足...
日中はまだまだ暑いですが朝晩はだんだんと涼しくなり、草木の様子や虫たちの鳴き声、天高く澄み切った空を眺めると一段と秋らしくなってきたなと感じます。
私事ですが、この春から新しい生活が始まりました。
家事や育児で慌ただしかった日々も、子どもたちが成長するにしたがって少しずつ時間の余裕ができ、自分の時間を持てるようになりました。
その頃、気の置けない友人たちと交わすたわいのないおしゃべりの中で「いつか自分たちの想いや得意を織り交ぜながら心地よい居場所を作りたいね。」と話すうちに、その夢を現実的にカタチにしたくなり、実現できるかどうかわからないままそれぞれが自分の得意や好きを少しずつ深めていました。
そして偶然にもいろんな人の想いが重なり、ベーカリーショップというカタチでその夢にチャレンジすることになったのです。
すべてが初めてのことだらけでした。スタートの1ヶ月は準備などもあり無休で朝から晩まで走り続けました。
好きなこととはいえ、お店をオープンしてしばらくしたある日、毎日続く立ち仕事で全身は筋肉痛、疲労からのひどい頭痛もあり暗い顔をしていたのでしょう。友人がそっとペパーミントの精油の瓶の蓋をあけてくれたのです。
するとその場の空気が一瞬にして変わり、メントールの清涼感溢れるスーッとした香りが、鼻から脳へその後全身に行き渡っていくのを感じました。そして彼女はポトリと一滴その精油を手にとり、指先につけたあと私の頭をマッサージしてくれたのです。
するとそれまで重くてグーッと締めつけられるような頭の感覚がふっと軽くなったのです。
それからはいつもペパーミントの精油をお守りのように持ち歩き、いざという時は助けてもらっています。忙しくしていてすっかり忘れていたアロマの力を、再び実感した出来事でした。
これまで箱根の森の豊かな自然に触れるたびに、日常でも緑を感じられるささやかな習慣があるといいなと思い、私の勤めるベーカリーショップの裏庭では数種類のハーブを育てています。ミント、バジル、レモンバームやタイムなど、パンに合うハーブを園芸好きの仲間が数種類植えてくれました。
今日はどれくらい大きくなっているかな?
葉っぱはどれくらい増えたかな?
毎日太陽のエネルギーをたっぷりと浴びた植物たちは、あっという間にお庭を埋めつくし、わさわさと育ったハーブたちを眺め、摘み取った瞬間に嗅ぐハーブのフレッシュな香りに、小さな森を感じることができます。
こだわりの材料で焼いたパンと一緒にフレッシュなハーブの香りも楽しんでいただきたくて、私たちの朝の仕事はハーブ摘みから始まります。
♬ パセリ セージ ローズマリー&タイム ♬
引用: "Scarborough Fair/Canticle" (Traditional, arranged by Paul Simon, Art Garfunkel) アルバム『Parsley, Sage, Rosemary and Thyme』(1966年)より
ハーブの名前が登場するこの歌をみなさんご存知でしょうか。
もとは中世から歌い継がれてきたイギリス民謡で、フォーク・デュオのサイモン&ガーファンクルによって歌われ大ヒットし、世界中のみなに知られることとなった曲「スカボロー・フェア」。英国イングランド北東部に位置する港町「スカボロー」のフェア(市)という題名のついたこの歌は、ダスティ・ホフマン主演の映画「卒業」の中でも歌われ日本でもよく知られている歌です。
曲を聞けば、誰もが懐かしく感じる曲ではないでしょうか。
たしか子どもの頃「マザーグースの歌」という絵本でこの歌詞にであったと記憶していますが、その頃はこのおまじないのような歌詞の意味がよくわかりませんでした。
この歌詞にはいろいろな説があるようですが、一説では妖精の騎士(悪霊)から無理難題を言われる旅人が、その話にのってしまうと妖精の世界につれていかれるので魔除けの呪文としてハーブの名前を唱えているらしいというのです。日本でいうところの「クワバラクワバラ」のような感じなのでしょう。
ハーブは昔から魔法の媚薬や魔除けとして効果があったとされていました。
14世紀のハンガリーの女王エリザベート1世は、ローズマリーを加えた薬によって若さを取り戻し、70歳をすぎて隣国ポーランドの王から求婚されたそう。こうした魔除けや若返りといったお話をもつハーブたち。毎日の生活に取り入れれば、私たちがより健康で幸せで美しくなるための優しい味方になってくれるはずです。
秋は一年の中でも過ごしやすい季節ですが、夏にたまった疲れが出やすく、落ち込みや意欲の低下など心や体にトラブルを抱えてしまいやすい時期です。
そんな時はハーブの力を活用して元気を取り戻しましょう。
比較的育てやすいローズマリーは、私の庭でもたくさんの葉を茂らせすくすくと育っています。無造作に摘み取り、耐熱容器に入れお湯をかければ簡単なデュフューザーになります。精油がなくても気軽にアロマテラピーを楽しむことができます。
私の簡単ハーブ活用法をご紹介します
【ハーブのバス用ブーケ】
・フレッシュハーブ…お好みで
(例:ラベンダー、ローズマリー、ローズゼラニウム、ユーカリ、ミントなど)
*ハーブを洗いゴミや枯れた葉を取り除き、紐でブーケ状に束ねお風呂に浮かべる。ガーゼ等の袋に入れても。
【ミントティー】
摘みたてのフレッシュミントでリフレッシュ!
・スペアミント
・レモンバーム
・熱湯
(一人分は手のひらにひとつかみが目安です)
*ポットにハーブを入れ熱湯を注ぎ、蓋をして5分間蒸らし、ポットに注げば出来上り。
さてそろそろ箱根の森も美しい紅葉の季節へと変わります。日常がちょっぴり窮屈に感じるなら、自然の恵みに癒される森林浴がおすすめです。
箱根は湯本から大涌谷まで高低差があるため、いろいろな木々の色づきを楽しむことができます。芦ノ湖畔に吹くさわやかな風を感じ森の木々が織りなす秋色のグラデーションに包まれながらゆっくり散策してみてはいかがでしょうか。
お出かけの際には、秋の箱根にもよく合うサイモン&ガーファンクルの美しい曲もぜひプレイリストに加えてみてくださいね♬
この記事を書いた人
木村 容子
AEAJ認定アロマテラピーインストラクター/JAMHA認定メディカルハーブコーディネータ/神奈川県 県西未病観光コンシェルジュ/(一社)はこねのもりコンソーシアムジャパン代表理事
こころとからだを癒す箱根の森に魅せられ「はこねのもり女子大学」の運営に携わる。
ポータルサイト運営会社にて医療機関の取材を重ねるうちにセルフケアの大切さを実感。以前から興味のあった植物療法に注目し、アロマテラピーとハーブの資格を取得。毎日の生活に楽しく気軽に植物のパワーを取り入れながら健康でビューティー&ハッピーに過ごすことを目指す。一男一女の母。
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