
湯治場と温泉の真の力
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11月10日(日)実施レポート。
今回も天気予報は覆り、当日は曇り予報となり、秋の森を案内ができました。
まず森へ入る前に、今日の身体の状態をご自身で把握して頂きました。
今日の寝起きは良かったか、まだ寝足りなくなかったか?
お弁当はお腹がいっぱいになったか?食欲はあったか?
痛いところはないか?頭痛・肩こり・腰痛ないか?
1日に一度でもこうした時間をとり、自分の身体と向き合い状態を確認することで、いつもと違う自分の状態を察知できるようになります。
そうすることで、自然と体調の不調や病気の症状にも気づき未然に防ぐこと、症状を軽くする事ができるようになります。
森林セラピーの効果も、森に入る前と入った後で自分がどう変化したのかを把握することで、身体が理解しより効果も高まると言われています。
皆さんにはこうした問いかけを行い、今の自分の身体の状態を確認してから、森へ入って頂きました。
今回のコースでは、樹林帯だけでなく湖畔や広場などの視界が広がる場を巡り、高低差もある変化に富んだコースをご案内しました。
認定された森林セラピーロードの始まりは、舗装道路を進みます。まず出迎えてくれるのは、クロモジの大きな木です。木のどの部分から香るのか、葉を鼻に近づけてみたり…枝を少し擦ってみたり…
わーっ、優しい良い香りですね〜と、皆さんの表情が和やかになっていきます。
クロモジの心地よい優しい香りは、ふっと力が抜けて緊張感も抜けていきました。
香りは脳にダイレクトに届きます。本能がダイレクトに判断するので、良いか悪いかの判断は生きていく為に大切な感覚でもあります。
生きていくために、嗅覚は大切にしたい感覚です。
さらに進んでいくと、なしの木がありました。今の時期、熟した姫梨が土の上に転がっています。
まだ枝に実っているものを探すために上を向いてみると、首が硬かったり、痛みを感じたり…普段、スマフォやパソコンなど、下向きの姿勢が多く、視界が狭くなっていることに気づきます。
実を触ると、ザラザラした実の表面は普段食べている梨そのもの。匂いも嗅いでみると、甘い香りがしてきました。土の上に落ちているものには、小さな蟻がたくさん群がっているのも見つけました。
秋の森は、実をつけている植物が多く、植物での実のつき方の違いなども面白い観察となります。
たった数個の植物の香りをご案内しただけなのに、始めは甘い香りと言うだけだったのが、〇〇のような甘い感じかなーと具体性も増してきます。香りを嗅ぐ方法も、始めは鼻を近づけるだけだったのが、擦ったり、ちぎったり、自分の手のぬくもりで温めてみたりと、色々な方法も各々に試しました。
かえでの広場に入ると、地面はアスファルトから土となります。
硬かった道から、不安定な土の上を歩いていきます。苔の上はふかふか感がとても気持ちよく、所々の傾斜がある所では、勝手にバランスをとっている身体、今までとは違った筋肉を使い始めたことに気づく方もいらっしゃいました。
ここでは、名前の通り、カエデの木々をはじめ、他にもモミジや豆桜、桑などの広葉樹のエリアです。緑の苔の絨毯の上には、黄色や橙色、茶色に彩られた落ち葉がとても綺麗で、楽しませてくれました。まさしく秋の森の情景を皆さんに堪能して頂く事ができました。
かえでの広場からは、薄暗い針葉樹林の道へ進んでいきます。
始めは、高い杉の木々に囲まれた道のため陽の光も少なく、やや恐怖を感じた方もいました。
顔にはひんやりとした空気を感じました。次第に慣れてくると、水の流れる音、遠くの方でトビが鳴いている声、より聴覚が研ぎ澄まされていきます。
ここでは、佇む時間、一人一人の時間をとりました。水の流れに耳を傾ける方、木に背をつけ寄り添う方、苔の上のやわらかさに身を任せる方、それぞれの方法で、それぞれの時間を堪能していただきました。
今までの視界とは違い、開けて光が感じられます。今まで植物の形のあるものから、水を触り、また違った水の感覚を感じます。
湖畔の水の揺らぎは、まさに1/f の揺らぎとなります。不安定さの中にある安心感、癒しの効果があり、午前中のクリスタルボウルの音色も思い出す時間ともなりました。
また、杉や檜の森林樹林を進みます。登り坂ではありますが、少し登りにも慣れてきて、自分の鼓動を感じながら、ゆっくり登っていきました。
登りを抜けると、北海道の虻田の森があります。
ここに育つエゾマツには、鹿がツノで擦った痕があり、樹液が出ていました。
自分の傷を必死に治そうとしている木の姿は、場所を移動する事ができない植物の生きる様、その場所で生きるために様々な仕組みを間近に感じました。
この樹液には、スースーとした清涼感に甘さを感じる香りもあり、癒しの効果とともに、呼吸器にも作用する芳香成分が含まれています。
自然と呼吸も大きくなっていました。
身近にある植物が自分を守るための抗菌や防虫作用、そんな芳香成分が私たちの不調などの改善に効果をもたらしていること、人が自然の中で生かされていることを学ばずにはいられません。
天気が良ければ、富士山も望むことができる広く開けた場所となります。
ここには立派な大島桜の木がありますが、葉はほとんど落ちていました。
この葉は桜餅の葉に使用されます。春の新芽からは甘い良い香りがしますが、落ちている葉を拾い、両手でモミモミと温めて嗅いでみても、ほのかに香りがしてきました。馴染みのある香りに皆さん、嬉しそうでした。
また、この広場では、コブシのモコモコの冬芽が出てきているのを触ってみたり、杉やヒメシャラの幹の違いなども触って感じて頂きました。木に抱きついたり背中をつけたりして、からだ全体で感じる時間となりました。
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松茶を飲みながら、グループ毎に森の中での体験、感じたことや変化したことをシェアする時間をとりました。 この記事を書いた人 渡邉綾(森林セラピスト) 森林セラピスト、ホリスティックケアプロフェッショナルスクール認定アロマセラピスト、看護師。
昼食でも飲んでいただいた松茶の味が別のもののように感じたり、重い感じがあった肩が軽くなっていたり、たくさんの変化をそれぞれに感じて頂けたようでした。
ゆっくりと体験を思い出す時間を作り、森へ入る前と後との自分の身体や心の変化を言葉にして、よりセラピー効果を実感することができたかと思います。
アスファルトの道路、コンクリートのビル、多くの情報にあふれた時代だからこそ、森へ入り日常から離れ、自然の感動を実体験することが大切な時代です。
自然に入る事で、自分も自然の一部であること、自然の叡智を感じることで、自分が生かされていることも感じることができるかと思います。
はこじょの森林セラピーでは、ただの森案内ではなく、自然が気づかせてくれる一つ一つを感じられるようにナビゲートしていきます。
これから始まる冬の森も、視界が開け、草木が茂っている森とは違い、いろいろな発見があります。
また、ぜひ箱根の森へお越し下さい。お待ちしております。
登山が趣味で、森が心身にもたらす効果を直に経験し、森林セラピストとなりました。
医療者として治療だけではなく、予防医療の大切さを実感しています。
看護師として、統合医療施設での勤務経験あり。
ケアルーム"Naturan"にて、アロマトリートメントによるセラピストとしてクライアントさんのケアにも携わっています。
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