こんにちは。はこじょスタッフ初山です。
今回は未病の改善に一役かってくれる「陰陽」の考え方についてご案内致します。
マクロビオティックは、東洋医学の陰陽五行説を交えた食事療法であり、ライフスタイル全体を見ていくホリスティック医学とも言えます。
マクロビオティックとは、桜沢如一さんが1928年頃から活動し始め、世界に広めるために一旦、西洋に持ち込み日本に逆輸入されました。
現在、一般的にマクロビオティックはただの食事法だと思われていますが、陰陽の原理は自然界も人間社会も、森羅万象を成す原理ですから、それを理解すれば人は自らの運命を創造する力さえ得ることができる、と説いています。
※下記、「クシマクロビオティッククッキングコース Basic1」テキストより
「陰性」は宇宙に存在する「膨張力・ゆるめる力」を表しています。物体を回転の中心から外へ押しやる傾向のある力として定義されるこの「遠心力」は、陰性の例として適しています。
対して、「陽性」は宇宙に存在する「収縮力・締める力」を表しています。回転の中心へと内側に向かう力として定義されるこの「求心力」は、陽性の例として適しています。
陰陽は宇宙に存在する最も基本的な力であり、陰性と陽性の相互作用によって、食物・人間の身体・星・惑星など万物が生み出されるのです。
生きているすべての物には相対するものがあり、反対のものによって補われることで完全なものになっています。
1)陰は陽を引き、陽は陰を引く。
2)陰と陰、陽と陽は反発する。
3)陰は陽に変化し、陽は陰に変化する(陰は陽を生み、陰は陰を生む)
(ここまで)
マクロビオティックでは陰陽の考え方を食材選びから調理の仕方まで反映しています。
ですが基本的な陰陽の食材の知識が無くても、身体の中が陰陽どちらかに偏りすぎている時。それを打ち消し、補完する食べ物を知らずのうちに身体が欲して教えてくれることもあるのだと思います。
不調は身体からのギフト
「不調は身体からのギフト」という考えがあります。
不調になると、それより悪くならないように意識して注意しますよね。
もし体が不調を自分に訴えて来てくれなかったら、気づけなかったら、知らずのうちに病気がそのまま進行して死に向かう事も考えられます。
なので、すべての事象は陰陽という考え方になぞらえると、「不調」とは不快ですが決してマイナスな事ではないのですよね。プラスの中にもマイナスな事が内包されていて、マイナスな事の中にもプラスが内包されているのだろうと思います。
東洋医学は特に全体を見るので、全体のバランスを整える事で、ある一定の箇所の不調が緩和される試みをします。木を見て森を見ずではないですが、どれか一つだけ取り組むのではなく、今のあなたに必要な食べ物・新陳代謝を上げる事(呼吸をする事)・前向きな気持ちで日々過ごす事。など全てが網羅されて初めて健康に近づけるのだと思います。
森には色々な生物が生息しており、太陽、雨、土などと共に循環が起きています。人間の身体も色々な器官が循環し一日たりとも休む事無く活動してくれています。
人間も自然の一部なので、森に入ると同化したような交わる感覚を味わえるから心身が癒されたように感じるのかもしれませんね。
はこじょは、「箱根の森で五感を癒す」がテーマですが、「観る・聴く・嗅ぐ・触れる・味わう」の五感を授業内容になぞらえて箱根の自然のフィールドで活動しています。
日常の生活もそうやって、目に見える物と、見えない物を分け隔てなく取り組むと良いのではないかと私は思います。
シンとした冬の澄んだ空気もとても気持ち良いです。この冬は、自分の体と心の声に耳を澄ませ、自然の摂理と自分の身体との関連性について考えてみるのもいいかもしれません。
この記事を書いた人
「はこねのもり女子大学」スタッフ
神奈川県 県西未病観光コンシェルジュ
食生活アドバイザー
自身が幼少の頃より未病と共に過ごしてきた事により、自然療法に興味を持ちました。今も楽しみながら自分にあった改善の方法を日々模索中。最近の楽しみはハーブの効能について自身の体で実験すること。
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