~森は女子の味方~
はこねのもりからキレイ、始まる。

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森が教えてくれること⑩

~森林セラピーを生かした暮らし 後編~
  • 森のアロマとハーブを家で
  • 季節を楽しむ
  • 3か月に1回森へ行こう
 
   前編では、身近な自然と触れ合う機会を、意識的に無理なく増やす方法をご紹介しました。都市部でも意識してみると、意外と多くの自然に囲まれていることに気が付いていただけたら嬉しいです。後編では、もう一歩踏みこんで、暮らしの中で森林セラピーを楽しむ方法をご紹介しましょう。


森のアロマとハーブを家で

(1)精油(エッセンシャルオイル)

 
 「森が教えてくれること⑥『森から生まれた緑の薬箱(森林薬学)』でご紹介しましたが、森に入ると清々しい香りがする「森のアロマ」はフィトンチッドと呼ばれる森の植物が発する揮発性物質です。揮発性物質は植物から抽出され「精油(エッセンシャルオイル)」として、日本の森を代表する樹木の精油も多く流通しています。

・ヒノキ ・スギ ・マツ ・ヒバ ・モミ ・ニオイコブシ ・クロモジ

簡単な使い方としてはティッシュペーパーに1~2滴垂らして置いておくだけで、森林のような芳香浴を楽しめます。


(2)ハーブ



 ハーブとして、ヒバ製のまな板、ヒノキの箪笥や床材はその香りと抗菌などの効能が活用された製品です。ヒノキは癒しグッズも多数流通しています。芳香の強い木に限らず、人は木でできた製品に触れることでも癒されるため、プラスチック製のものを木製品に変えてみるのも良いかもしれません。

 また、クロモジは枝や葉をお茶にしたり、お酒に漬けてクロモジリキュールを作ったりして楽しむこともできます。クロモジの枝や葉は乾燥したものが食用として流通していますので、簡単に入手できます。私はクロモジリキュールが好きでよく作りますので、参考に作り方を以下にご紹介します。

 ★クロモジリキュール作り方(採取するところから)★

材料
・果実酒用のビン  ・クロモジの枝 ・氷砂糖(お好みで) ・ホワイトリカー

[1]クロモジの枝を採取し、葉と枝を分ける
[2]枝をビンに入る大きさに適当に切る
[3]切った枝を洗って、ザルや網にいれて乾燥させる。1 週間~10 日くらい(季節・環境による)



[4]煮沸消毒して完全に乾かしたビンに枝を詰める。量はビンのかさの4分の1~3分の1。
[5]お好みで氷砂糖をいれる。



[6]ホワイトリカーを9分目まで入れる。
[7]冷暗所にて保存。2か月くらいすると飲めるので、飲みごろになったら枝は引き上げる。
※市販の枝を使う場合は4から。


※右がクロモジ酒ソーダ割 左はヤマモモ酒ソーダ割


(3)森のアロマいろいろ

日本の森に限らずに言えば、さらに多くの種類の精油やドライハーブが流通していますので、お好みや効能に合わせて取り入れるとよいでしょう。「アロマテラピー」や「ハーブ」の活用方法は、本サイトでも多数ご紹介しています。

http://hakojo-lab.jp/media/tag/aroma アロマテラピー
http://hakojo-lab.jp/media/tag/harb ハーブ


季節を楽しむ

(1)五節句

 
 日本には四季があり、季節ごとの生活に密着した行事がありますが、積極的に暮らしにそれを取り入れてみるのも季節を楽しむひとつの方法です。代表的なものは「五節句」といわれるもので、人日(じんじつ)、上巳(じょうし)、端午(たんご)、七夕(しちせき)重陽(ちょうよう)の節句です。

 もとは中国から伝わった季節の節目の考え方で、日本の行事などと合わされ、江戸時代には公式の行事であったものが、風習として残っているものです。

<漢名:和名:時期:供するもの>

・人日(じんじつ):七草の節句:1月7日:七草粥

・上巳(じょうし):桃の節句・ひな祭り:3月3日:菱餅・白酒

・端午(たんご):菖蒲(しょうぶ)の節句:5月5日:菖蒲湯・草餅(関東)・ちまき(関西)

・七夕(しちせき):七夕(たなばた):7月7日:そうめん(裁縫の上達を祈る)・現代ではなんでも祈って笹に短冊をかける

・重陽(ちょうよう):菊の節句:9月9日:菊・栗


(2)二十四節気(にじゅうしせつき)・雑節(ざっせつ)・七十二候(しちじゅうにこう)

 そのほか季節を表すものに、立春・春分・小暑・冬至といった二十四節気(にじゅうしせつき)や、節分・彼岸・土用といった雑節(ざっせつ)、二十四節気を5日ずつの3つの期間に分けた七十二候(しちじゅうにこう)があります。

 七十二候では、気候や気象、虫や動植物の変化を細かくとらえた短文になっています。「蛙が鳴き始める」「紅花が盛んに咲き始める」「鷹の幼鳥が飛ぶことを覚える」という感じです。

 このあたりは話が長くなるので、詳しくは割愛しますが、現代のように都市が発達していない時代には里や里山を含む森林が身近で、季節の移り変わりを自然から感じやすかったのでしょう。ですので、このような古い時代の暦から、季節を楽しむヒントが見つかるかもしれません。


(3)日本の季節を楽しむいろいろ

日本ならではの季節の楽しみ方は、本サイトでもご紹介しています。

七夕の節句
https://hakojo-lab.jp/media/2018/07/02/183 『星と水と、植物に願いを』

桃の節句
http://hakojo-lab.jp/media/2019/02/04/242 『春を先取り!大人目線で楽しむ雅な伝統行事「ひな祭り」』 

冬至
http://hakojo-lab.jp/media/2018/02/26/151 『【レシピ紹介】冬の夜に。あったか和ハーブドリンク2種』


3か月に1回森へ行こう

 
 森林セラピーは1回だけでも健康増進効果がありますが、3か月に1回、定期的に森林セラピーを行うことをおすすめしています。森林セラピーに定期的に参加することで、セルフ森林セラピーを暮らしの中で上手に取り入れていけるでしょう。

 それは「森が教えてくれること⑧『森の恵みを楽しむ』でご紹介したように、日常とは違う場所に行くことで得られるストレス解消やリラックス効果や、森林セラピストのガイドにより、五感を開きやすくなることに期待できるからです。

 また、森林セラピーを暮らしに活かすコツやメニューを、森林セラピーに参加することや森林セラピストから聞くことも期待できるでしょう。


森のたのしみ方いろいろ

 森に行ってどう楽しむか?何がいい?などは、本サイトでも多数ご紹介しています。

http://hakojo-lab.jp/media/2019/01/09/234 『運動を取り入れた森林浴をやってみました』冬

http://hakojo-lab.jp/media/2018/09/21/204 『五感を用いた森林の楽しみ方(秋編)』秋

http://hakojo-lab.jp/media/2018/06/15/178 『森の中でのお互いに認め合う体験〜森の中のコンプる〜』

http://hakojo-lab.jp/media/2018/05/30/176 『五感を用いた森林の楽しみ方<初夏編>』夏


おわりに

 森林セラピーについてお話した連載「森が教えてくれること(全10回)」は今回で終わりになります。科学・医学・薬学・ハーブ&アロマ・心理学・歴史・癒し・活用法まで、幅広い話となりましたが、どこかひとつでも心に残っていたら嬉しいです。森の恵み・森の癒しが、いつでもみなさまの傍らにあることを願っています。



* 執筆:麻羽たんぽぽ

    (一社)はこねのもりコンソーシアムジャパン理事
    (株)森と紙ひこうき代表
    未病観光コンシェルジュ・森林セラピスト
    JAMHA認定ハーバルセラピスト
    和ハーブインストラクター・産業カウンセラー

 

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