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ゆったりと森を歩く時間をとることから始める

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ゆったりと森を歩く時間をとることから始める
これまでは、五感を用いて森でどんなことをするのかを時期に応じて紹介してきました。今回は、「ゆっくりと森で過ごす時間をとること」のすすめです。参加者との会話の中から、発想を転換することに気づかされました。

何かをするために森に行くという発想を変えてみる

 森を案内した参加者の感想で、「こんなにゆったりと森の中を歩いたことはなかった」というのがあります。
 それに対し、「いつも忙しくって時間が取れないのですね」と聞いてみたところ、「そんなことはないのだけれども、公園や森に行っても、スタスタ歩いて終わりにしてしまう場合が多い」とのことでした。「ゆっくり歩いていると、普段気づかない花や実に気づいたり、匂いやいろんな音が感じられたりでリラックスできます」とのことでした。
「なるほどそうだな」と思っていたのですが、森の中での楽しみ方を伝えている僕にとって、改めてこのことを考えてみると、今までの僕の考えとは、少し違うことに気がつきました。
 つまり、五感を用いて何かをするために森に行くのではなく、発想を変えてみる必要があるということです。

まず森の中でゆっくり過ごす時間をとると決めること

 森の中である程度の時間(3時間もしくは、半日)ゆっくりと過ごすということを決めることから始める。その場合、何かをするということから考えるではなく、まずそれだけの時間を森の中で使うということを決めるのです。
 次に、その日、その時間内で何をするのかを考えるのです。その時に参考になるのが、五感を使って行う様々なことになるのではないでしょうか。
 何をするといっても、極端な場合、森の中でシートを敷いて、そこにずーっと横たわっているだけでもいいのです。森の中でゆったりと過ごすことを優先するのです。
 後で詳しく説明しますが、森の中の「ゆらぎ」を体験するだけでも脳疲労を軽減する効果があるようです。

「ゆらぎ」は脳の疲労を軽減する

 先ほども少し触れましたが、森の中では、風の強さや方角は常に変わり、温度も湿度も、川のせせらぎの音や鳥の鳴き声も微妙に変化します。森は最も「ゆらぎ」に満ちた空間環境です。一定の平均値から微妙にずれたある程度の「不規則な規則性」を持つ現象を「ゆらぎ」と呼びます。
 この「ゆらぎ」が脳疲労を軽減することが解明されています。
 人の生体は常にゆらいでいます。自然環境の「ゆらぎ」と人体の「ゆらぎ」がシンクロすることが心地よさをもたらしていると考えられます。

森をゆったり歩くことを定例化する

 定例化することにより、森林浴効果を持続することができます。ある程度の長い時間をとることが理想ですが、短時間の組み合わせで合わせて長時間になることでもいいと思います。同じ場所でも、季節に応じた変化を楽しむこともできるし、違う場所でも楽しめます。

 これまで、様々な五感を用いた森での楽しみ方をお伝えしました。まずは、森の中でゆったりとした時間を過ごしてみることから始められることをお勧めします。

参考図書:「すべてに疲労は脳が原因」梶本修身 集英社新書

この記事を書いた人

高田裕司(たかだゆうじ)

中小企業診断士、森林セラピスト、キャリアコンサルタント

経営コンサルタントとして、農業者支援と健康経営づくりに従事。
森林セラピスト、食と農のかたりべ(食農検定1級)として、皆が生き生きとなれるサポートを実施。
50坪ほどの家庭菜園で野菜づくりも。

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